「さよなら絶望先生」がアニメ化?
前回の日記でも話題にした、「さよなら絶望先生」がアニメ化? という情報が流れています。
http://bbs1.whocares.jp/bb/view;jsessionid=D335DC7AFC89BF22FC539D2B4A23ED7D?bbn=oroshi&vt=0&pg=0
「今後注目の映像化」という中に、
TVアニメ
「かみちゃまかりん」「怪物王女」「おおきく振りかぶって」「もっけ」「Over Drive」「さよなら絶望先生」「湾岸MIDNIGHT」
TVドラマ
「Good Job〜グッジョブ〜」
映画
「ピアノの森」
と書かれていたというもの。
真偽は不明です。
ほぼ実名が特定される有名人や商品を扱ったネタはテレビアニメでは難しそうな気がしますが……。
仮に本当であれば、ドタバタギャグアニメになるのか、萌えアニメになるのか、気になるところではあります。
作者の久米田康治氏は、以前の作品でも「ラブひな」や「ネギま!」などを挙げたりして、アニメ化が羨ましいという自虐ネタをやっていたと思いますが、はたして。
「先生は、嘘つかない」とオビにありますが、今回の話は本当なのかどうか。
「絶望した! 誤報だとわかって絶望した!」とならなければよいのですが……。
関連:
さよなら絶望先生 元ネタWiki
http://zetubou.hewl.info/wiki/
絶望先生のネタが何を指したものかを解説。
本のオビの入れ替え遊びとモンタージュ効果
知り合いに本のオビ(腰巻ともいう)の文句を日々考えている編集者や有識者の方がたくさんいらしているのになんですが、これは久々に面白かった。↓
日刊スレッドガイド マンガの帯つけかえて遊ぼうぜwwwww
http://guideline.livedoor.biz/archives/50831300.html
⊂⌒⊃。Д。)⊃カジ速≡≡≡⊂⌒つ゚Д゚)つFull Auto マンガの帯つけかえて遊ぼうぜwwwww
http://www.kajisoku.com/archives/eid1168.html
なるほど! この発想はなかった。
これはマンガだけじゃなくて、すべての本でできますね。
海外の本は、オビどころかカバー自体ないものがほとんどなので、これは日本ならではの遊びといえます。
▼
まったく関係のないふたつのものを組み合わせると、受け手が勝手にその関係を見出して意味を見出してしまう、というのは、
編集によって生み出された文脈によって、ニュートラルな映像を解釈してしまうという、モンタージュ効果ですね。
モンタージュといえば、クレショフ効果と呼ばれる有名な実験があって面白いです。
クレショフ効果とは何かというと、彼はまずある役者の無表情な顔のショットを撮ってですね、それを色んな別なもののショットと繋ぎ合わせてみたんです。
http://filmstudies.blog21.fc2.com/blog-entry-40.html
無表情な顔のショット→暖かそうなスープ
無表情な顔のショット→棺に入れられた老婆
無表情な顔のショット→遊んでいる小さな女の子
ってな感じです。どのパターンでも、二つ目のショットには最初の役者は全然出てこないんですよ。するとどうなるかっていうと、見ている人が勝手に二つのショットの意味を繋げて解釈するわけです。顔のショットはみんな同じなのに、最初のパターンでは「空腹」、次のやつでは「悲しみ」、最後のやつでは「愛情」といった別々の表現を感じ取っちゃうんですね。これを最初に見たソビエトの観客は、「ほとんど表情を変えずに色んな感情の変化を表現するとは、なんてすごい俳優だ!」ってビックリしたそうですよ。つまりショットには映っていない意味が観客の頭の中で作られるんですね。
ドラマの予告編なんかでも、このモンタージュの手法がよく利用(悪用)されていますよね。
たとえば予告編で、
- 倒れる主人公の男→泣き叫ぶヒロイン
という、ふたつのシーンが編集されているものがあったら、
我々は「次回は主人公の男が倒れて、ヒロインが泣き叫ぶという波乱の展開!」かと思うわけですが、
実は見てみたら、
- 主人公の男が空腹を表現するために、ふざけて倒れるフリをするという本筋とはぜんぜん関係ないシーン
- 財布を落としたのに気づいて泣き叫ぶヒロインという、単なるヒロインのドジっ子っぷりを表現したシーン
だったりして、我々は編集のマジックに騙されるわけです。
予告編入りのドラマのDVDを借りてきて、まず本編を見てから、前回の終わりについている予告編を見ると、どこをどう切り抜いてどういう予告編に仕立て上げたのか、編集の勉強になりそうな気がします。
最近ではYoutubeによく上がっているMADムービーなども、多くはこの編集の遊びですね(音声の編集も含む)。
あるいはデスノコラとかも。
▼
話を戻すと、このオビの入れ替え遊びは、先日紹介したギャグ作家「ひだけーだい」さん*1のお笑い分類にあったかどうかは忘れましたが、ひとつひとつは特に面白いものでなくても、組み合わせただけでその違和感または違和感のなさで笑えるというのも、お笑いの基本要素のひとつですね。
モンタージュから来る笑いといえるでしょう。
▼
マンガだけじゃなくて、あらゆる書籍で応用がききますね。
この遊びは定番化していってもいいと思う。
でも、これって著作権違反になるのかな?
まあ、著作物の無断掲載という時点でアウトですけど、気になるのは「同一性保持権」になるのかとか。
組み合わせて提示しただけで、それぞれには手を加えていないのですが、オビを付けただけでも表紙を改変したことになるのかな、やっぱり。
▼
実名でオビの推薦文を書ける人というのは、有名人である必要があって、しかもその発言を信じてもらえる立派な人でないとダメなんですね。
自分が買う本には、よく夏目房之介さんや東浩紀さんが推薦文を書いていますが、そう考えるとますますスゲーという感じです。*2
オビは編集者や営業の判断で付け替えられるものなので、Amazonの書影にはほとんど反映されていません。
ですから、いろいろなオビを見るというのも、リアル書店でウィンドウショッピングをする楽しみのひとつになるかもしれません。
雑誌「ダ・ヴィンチ」には、オビを論評する「腰巻き大賞」なんてコーナーがあったり。
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▼
それにしても、けっこうオビを捨てている人がいるんですね。
(まあ、書店でも勝手に捨てていいことになっているみたいだけど)
オビもけっこう重要な情報源なので、実家の近所の図書館では、オビをわざわざ切って分解して、表紙をめくった次のページの空白のところに貼り付けたりしていたりしていて感心しました。
それにしても、国会図書館ではオビどころかカバーや付録を全部捨てているのがありえない。
私は、オビはつけたままだと本棚に出し入れするときに破れてしまうので、取り外して折って栞として使っています。
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*1:http://d.hatena.ne.jp/AYS/20070208
*2:夏目房之介さんといえば、祖父・夏目漱石とのツーショット写真がすごかった→http://blogs.itmedia.co.jp/natsume/2007/02/post_550b.html
1月31日ロフトプラスワンでマンガ評論「エロマンガ・スタディーズ」トークイベント:永山薫さん、伊藤剛さん、東浩紀さん、小谷真理さん、山本夜羽音さん、しばたたかひろさんらが登場!
1月31日夜、新宿歌舞伎町のロフトプラスワンで、マンガ評論家の方々から絶賛されている、永山薫さんの「エロマンガ・スタディーズ―「快楽装置」としての漫画入門」に関するトークイベントが開催されるそうです。
※このエントリを書いた時点では未確定だった、小谷真理さんと東浩紀さんの出演が確定したそうなので修正しました。
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1月31日 水 「エロマンガ is Dead(or Alive)special issue 2007」
伝説のイベント、再び開催! 永山薫 著『エロマンガ・スタディーズ』刊行を記念して、かつて、そして現在のエロマンガ、次代のエロマンガ状況を語る!
Open18:30/Start19:30
¥1000(飲食別)
※当日券のみ
以上の告知(一部改変)より詳しい内容が、永山さんご本人から送られてきたので、許可を得て転載します。
以上はロフトプラスワンのサイト上での告知ですが、新規情報としては下記のように
なります。司 会:伊藤剛
ゲスト:
第一部:小谷真理(評論家)、東浩紀(哲学者)他にサプライズ・ゲストを予定。
また、来場の漫画関係者に上がっていただくこともあります。物 販:拙著『エロマンガ・スタディーズ』(イーストプレス)
共著『網状言論F改』(青土社)
小説同人誌『同人消失』(最終コスプレィ彼女)
漫画同人誌『The Last Supper』(ベーシック・チャンピオンズ)オールナイトは平日ということもありやめときます。
当日、お暇な方、ちょいと覗いてやってください。
司会は「テヅカ・イズ・デッド」の伊藤剛さん。
ゲストは小谷真理さん、東浩紀さん、しばたたかひろさん、山本夜羽音さん、さらにサプライズゲスト! すごい顔ぶれですね。
この界隈の人脈を考えると、客席にあんな人やこんな人も来そうな予感。
エロマンガは正直読んでないのですが、このイベントは大注目です。
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プロフェッショナル 仕事の流儀 浦沢直樹でもマスターキートンはなかったことに
漫画家・浦沢直樹(2007年1月18日放送) NHK プロフェッショナル 仕事の流儀
http://www.nhk.or.jp/professional/backnumber/070118/index.html
をとても興味深く見た。
ほんの少しとはいえ、長崎尚志との打ち合わせ風景も見れたし。
浦沢の過去の代表作として、「YAWARA!」「Happy!」が、最近の作品として、「MONSTER」「20世紀少年」「PLUTO」が挙げられていた。
予想はしていたが、やはり「MASTER KEATON」の存在は一切言及されず、番組内では事実上「なかったこと」にされていた。
連載終了後だいぶ経ってから、アニメ化までされた作品なのだが、やっぱり、権利関係でモメていたことが関係あるんだろうなあ。
人気マンガ「MASTERキートン」が絶版に至った理由。 Narinari.com
http://www.narinari.com/Nd/2005054455.html
私は浦沢マンガでは、「マスターキートン」が一番面白いと思う。
「MONSTER」「20世紀少年」「プルートウ」に繋がる、シリアスなストーリー路線の原点はここにある。(あ、「パイナップルARMY」のことも忘れてませんよ)
「マスターキートン」は、手塚治虫の「ブラックジャック」と同じタイプの連作短編マンガで、特殊な技能を持った主人公(BJは医術、キートンはサバイバル技術と考古学の知識)が、世界各地に現れ、その場で起こっている問題を解決する。
主人公は持てる知識と機知を使って難局を切り抜ける。
多くはそのエピソード限りのゲストキャラクターの人生がテーマで、人情話が多い。
まあ、「水戸黄門」と同じといえば同じなのだが、ワンパターンでないところが「ブラックジャック」と「マスターキートン」の面白さなのだ。
そんなわけで、私は浦沢は短編が圧倒的に上手いマンガ家だと思っている。
「モンスター」や「20世紀少年」でも、「マスターキートン」的な、短編的なエピソードは上手い。
「モンスター」だと、犯罪を犯した息子に会いに警察に向かう夫婦がドクターテンマを車に乗せる話とか、良かった。(いま本が手元にないので記憶で書くので微妙に違うかも)
「プルートゥ」の第1話など、完璧すぎてシビれる。
が、「MONSTER」「20世紀少年」は、後半になるとグダグダになってきて、完結してみると、「長編としては、結局たいした話ではなかった」と感じた。
大風呂敷を広げても、それを片付ける方法をまだ見つけていないように思える。
この辺が、番組でも取り上げられていた「20世紀少年」に対する批判ということと関係があるかもしれないが。
「20世紀少年」はエピローグが始まったが、そんなの描くぐらいなら新作をやってほしいと、正直思ってしまう。
やっぱりこれまでの浦沢の作品(「MONSTER」「20世紀少年」の出だしも含む)が面白すぎたので、それ以上の面白さを期待してしまうのがいけないんだろうけれども。
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竹熊健太郎 伊藤剛 森川嘉一郎 桑沢ゼミ同人誌「iconopop (イコノポップ) vol.1 」
たけくまメモ : 竹熊さんの現況と、桑沢ゼミ同人誌のお知らせ
http://takekuma.cocolog-nifty.com/blog/2006/12/post_4fa7.html
18日のエントリでお元気そうだったので、手術されたと聞いて驚いております。
(今月の「まんたんブロード」の連載もやっぱりお休みでした)
脳梗塞でお母様が倒れてそのまま亡くなった直後に、竹熊さんも倒れて、入院・手術されてしまったわけですから、竹熊さんのお父様の心労も心配です。
この、伊藤剛さん(id:goito-mineral:20061230)が代理で紹介されている、コミケで販売される
桑沢ゼミ同人誌「iconopop (イコノポップ) vol.1 」、楽しみです。
http://www3.to/kuwasawa/
大晦日、西あ01aだそうです。
ゲームがついて1000円は安すぎる。
竹熊健太郎・伊藤剛・森川嘉一郎という当代きっての講師による強力な「編集」行為により、学生作品といえども、某「大学漫画」を超える出来になってそうな予感。
森川さん完全監修という、付録のノベルゲームも気になる!
しかも、このノベルゲーム、わざわざ新たに作曲されたBGMがついていて、サントラCDも販売されるとのこと。
http://homepage3.nifty.com/akihabara_monogatari/notes.html
建築学者の森川さん、秋葉原に詳しくて、マンガが描けて、DTPができて、ベネチアビエンナーレの日本展展示を作れるのは知っていたけど、作曲までできるとは!
おそるべし。
公開されているサントラのライナーから引用。(PDFです)
http://homepage3.nifty.com/akihabara_monogatari/tfaa_sleeve.pdf
既存のフリー音楽素材を使わせれば済むものを、作曲の経験に乏しい私が音楽の制作に手を出した裏には、「ビジュアル・ノベルにライトモチーフ法で音楽をあてることは有効か?」という、個人的な関心がありました。これはワーグナーがオペラの作曲に際して大々的に開拓した手法で、登場人物等の物語の要素にそれぞれ特定のメロディ(ライトモチーフ)を与えることにより、音楽に物語の一端を暗示的に語らせることを可能にするものです。
例えば王宮の場面で象徴的に用いられたメロディが、後に街中の場面で、ある人物の登場とともに流されたら、その人物がお忍びの王族であることが語らずとも暗示されるわけです。こうした応用は、ジョン・ウィリアムズを筆頭に、映画音楽でよく見受けられます。
実際にやってみてわかったのは、このライトモチーフ法という手法が、キャラクターをデザインするための仕組みとかなり通ずるところがありそうだ、ということです。
きた! 森川節炸裂!
ノベルゲームのBGMを、ワーグナー、ジョン・ウィリアムズを引き合いに出して語り、
最後は講座(同人誌は専門学校の授業で学生と作っていらっしゃるのです)のテーマ「キャラクターメディア研究」に落とす。
素晴らしい。
新しい伝説の誕生の瞬間を静かに見守りたいと思います。
メディア芸術祭2006「大神」「時をかける少女」「太陽の黙示録」。「大奥」は大賞を逃す
2006年度の文化庁メディア芸術祭授賞作品が発表されました。
http://plaza.bunka.go.jp/festival/sakuhin/index.html
エンターテインメント部門大賞は「大神」。
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「FF12」とかは応募しなかったのかも。
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アニメ部門大賞は「時をかける少女」。
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マンガ部門大賞は「太陽の黙示録」。
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優秀賞は「大奥」「大阪ハムレット」「百鬼夜行抄」。
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「大奥」のよしながふみは最近マンガ評論界で大絶賛されている。
「大阪ハムレット」は知らなかったなー。「少年アシベ」「ここだけのふたり!!」の人。
「百鬼夜行抄」は男性が読んでも面白い、現代の妖怪もの。
文庫版も出ているけど、大判の方が絵を十分に楽しめてオススメ。
功労賞の大工原章さんというのは、1950〜70年代に活躍したアニメーターの方のようだ。
- 出版社/メーカー: 東映ビデオ
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新世紀エンタメ白書 2007
まんたんブロードの原稿が再録されたムックが年末に出るというのは、これだったのか!
- 作者: まんたんブロード
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<内容>
(1)<06年エンタメ コンテンツペスト>
⇒ 「涼宮ハルヒの憂鬱」、「DEATH NOTE-デスノート-」
(2)対談:よしながふみ×桜庭一樹
(3)<マンガレビュー>
(4)<ブックレビュー>
(5)<インタビュー>天樹征丸、千秋孝一
(6)<アニメレビュー>
(7)<ゲームレビュー>
(8)<インタビュー>坂口博信
(9)<イラストギャラリー>いとうのいぢ、ひびき玲音 他(http://www.animate-shop.jp/webshop70/commodity_param/ctc/book/shc/0/cmc/4054500/ より)
渡辺圭さん渾身の1冊。
この仕様で800円というのは安いなー。さすが毎日新聞社。
「ハルヒ」「デスノート」特集、よしながふみのインタビューとかあるし、十分元は取れますね。
151本レビューということで、私の原稿も再録されているはずなので、ぜひご購入を。
ちょっと書店では買うのが恥ずかしい表紙なので、通販の方がいいかも。(と、さりげなくアフィリエイト誘導)