「日本の表現力」「時をかける少女」細田守監督・杉山恒太郎氏
また載せていただきました。
時をかける少女:「公共性を意識」細田守監督がアニメ論 「日本の表現力」展
http://mantanweb.mainichi.co.jp/web/2007/01/post_685.html
アニメ「時をかける少女」監督 細田守 × CMクリエイター 杉山恒太郎 トークイベント『メディアで何を表現するのか』開催レポート
http://eg.nttpub.co.jp/news/20070131_10.html
「日本の表現力」のトークイベントだが、1時間ぐらいの短い時間だから、あまり突っ込んだ面白い話が聞けないのはしょうがないかなあ、と、富野・井上・テリーと、上記のイベントのときまでは思っていた。
だけど、この次にあった少女マンガトークイベントを聞いて、そんなことはないのだとわかった。
これと、その前の富野監督らのトークイベントは、
- 全員バラバラの分野の人を集めたので話がかみ合わない
- 問題意識を共有してない
- テーマも曖昧
- 浜野教授の司会が正直いまいち、
という四重苦のせいで面白くなかったのかな。
私も昨年末、トークイベントの司会をしてボロボロだったことを考えると、司会って難しいなーと思うわけです。
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富野由悠季氏・井上雄彦氏・テリー伊藤氏シンポジウム
金曜に取材に行ったシンポジウムの記事が、まんたんとegに載りました。
テリー伊藤:「あるある」でテレビ論 富野由悠季、井上雄彦とメディアシンポ
http://mantanweb.mainichi.co.jp/web/2007/01/post_676.html
文化庁メディア芸術祭10周年記念展覧会「日本の表現力」にてシンポジウム「メディア芸術って何?」開催
http://eg.nttpub.co.jp/news/20070129_09.html
egは、ゴジラが写ってる写真の奥に、デパートの屋上とかにあったと思われる鉄腕アトムの、子どもが乗って遊ぶ遊具がチラっと写っている。なごむ。
見出しは記者の方がつけるんだけど、「ガンダムの監督が」という見出しにするのがたいていのパターンだったけど、旬な「あるある」を持ってくるために、テリー伊藤できたか、毎日さん。
まあ、私もそっちを使いたくなるだろうと思って、テリーさんのその部分の発言を入れたわけだけれども。
トミノカントクの爆弾発言はもっとあったんだけど、やっぱり普通の媒体で書けるのは、あれが限界ではなかろうか。
他に行った方の感想:
http://blog.goo.ne.jp/xyzken/e/a9098d0faaa14d483516b50790727418
http://ameblo.jp/midoro/entry-10024475834.html
http://ameblo.jp/azul/entry-10024315831.html
http://kkanata.blog9.fc2.com/blog-entry-870.html
http://d.hatena.ne.jp/sutaminayaki/20070127
http://plaza.rakuten.co.jp/2003SLEEPLESS/diary/200701260000
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Pick Upレビュー:超操縦メカMG ロボットアニメの王道体感 男の子の夢、DSで実現 (まんたんウェブ)
私が書いた記事が載りました。
Pick Upレビュー:超操縦メカMG ロボットアニメの王道体感 男の子の夢、DSで実現 (まんたんウェブ)
http://mantanweb.mainichi.co.jp/web/2006/11/pick_upmg.html
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一般人向け&字数の関係で、あまり突っ込んだことが書けないんですけどね。
ロボット操縦アクションというのは、「バーチャロン」「アヌビス」みたいな、ハイスピードで飛び回るやつ(ガンダム系?)と、
「リモートコントロールダンディ」みたいな、鈍重なタイプ(鉄人系?)とふたつあります。
サンドロットは後者のものが得意なので、「MG」も基本的に鈍重系なのですが、自動車に変形するものがあったりして、けっこうスピード感も楽しめます。
『萌えるアメリカ〜米国人はいかにしてMANGAを読むようになったか』
先週行われた、米国で日本のマンガを出版してきた、堀淵清治さんの
『萌えるアメリカ〜米国人はいかにしてMANGAを読むようになったか』
萌えるアメリカ 米国人はいかにしてMANGAを読むようになったか
- 作者: 堀淵清治
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- 萌えるアメリカ:堀淵ビズ会長、米の漫画事情を紹介−アニメ・マンガ:MSN毎日インタラクティブhttp://www.mainichi-msn.co.jp/entertainment/manga/manganews/news/20061031org00m200090000c.html
- 萌えるアメリカ:堀淵ビズ会長、米の漫画事情を紹介(まんたんウェブ)http://mantanweb.mainichi.co.jp/web/2006/10/post_438.html
- 萌えるアメリカ/堀淵ビズ会長、米の漫画事情を紹介 (まんたんモバイル)http://mantan-m.mainichi.co.jp/news/20061031org00m200090000c.html
ちなみにこの本、伊藤剛さんの『テヅカ・イズ・デッド』、東浩紀さんの『動物化するポストモダン』、本田透さんの『萌える男』などとは違って、「萌え」分析の本ではありません。
本文には、「萌え」という表現は(たぶん)まったく出てきません。
堀淵さんご本人がこの方がウケると思って名づけたそうです。さすがビジネスマン。
でも、この本、米国の出版制度がよくわかって大変面白いです。
講演でも聞き手として登壇した賀川洋氏(洋版社長)の著書『出版再生−アメリカの出版ビジネスから何が見えるか』(文化通信社)も、同じく参考になります。
- 作者: 賀川洋
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講演では、聴衆のほとんどがスーツを来たビジネスマンで、翻訳ビジネス関係者が多かったです。萌えに詳しそうな、秋葉系は迷い込んでいませんでした。
また、会場には、著名な評論家の夏目房之介さん・藤本由香里さんもいらしていて、夏目さんはブログで詳しい感想を書かれています。
- 『萌えるアメリカ』記念トークに・・・・ - 夏目房之介の「で?」http://blogs.itmedia.co.jp/natsume/2006/10/post_b269.html
なお、夏目さんも『マンガ 世界戦略―カモネギ化するマンガ産業』で海外マンガ事情を論じていらっしゃいます。
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他に、アメリカのオタク事情の本といえば:
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参考までに、上に挙げた「萌え」の議論に興味がある人用図書↓
- 作者: 伊藤剛
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動物化するポストモダン オタクから見た日本社会 (講談社現代新書)
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『ガンパレード・マーチ』の芝村裕吏氏が東京大学で講演
10月27日に、日本デジタルゲーム学会(DiGRA JAPAN) 第5回月例研究会「ゲーム世界観の作り方とその実践」を聞きに、本郷の東京大学まで行ってきました。
http://www.digrajapan.org/modules/eguide/event.php?eid=12
講演したのは、ゲームデザイナーの芝村裕吏氏。
『高機動幻想ガンパレード・マーチ』『暴れん坊プリンセス』『新世紀エヴァンゲリオン2』『式神の城』『絢爛舞踏祭』や、TRPG『Aの魔法陣』などを手がけた方です。
アルファ・システムの芝村さん、という感じで有名ですが、現在は株式会社ベックに所属されているとのこと。
そういえば、何かで「ガンダムのゲームを作れと言われている」と発言されていたような気がするのですが、どうなったんでしょう。
講演のタイトルは「ゲーム世界観の作り方とその実践」。
私のレポートが、毎日新聞のサイトに載りましたので、まずはそちらをご覧ください。
- デジタルゲーム学会:「ガンパレ」の芝村さん講演 ゲームの独創性など語る−ゲーム:MSN毎日インタラクティブ http://www.mainichi-msn.co.jp/entertainment/game/gamenews/news/20061030org00m300090000c.html
- デジタルゲーム学会:「ガンパレ」の芝村さん講演 ゲームの独創性など語る(まんたんウェブ)http://mantanweb.mainichi.co.jp/web/2006/10/post_437.html
- デジタルゲーム学会/「ガンパレ」の芝村さん講演 ゲームの独創性など語る (まんたんモバイル)http://mantan-m.mainichi.co.jp/news/20061030org00m300090000c.html
芝村氏は、大変話が面白い、上手い方でした。長年企画を担当されてきたので、プレゼン慣れしているということでしょうか。
以下、芝村氏の発言を私がメモしたものから。
- かつてゲームは表現能力が低く、クリエーターが作りたいものと、表現できるものが乖離していた。だから、実際の画面には出てこないイメージイラストが描かれた。つまり、以前はゲームの中に入っていないイメージを世界観と呼んだ。
- なぜ映画は現代を舞台にしたものが多いのか。それは、フィルムで撮影するため、対象を新たに作らなくて済むようにだ。
- ゲーム制作は川の流れにたとえられる。上流には企画者という源泉があり、下流に行くにしたがって川幅が広く、つまりたずさわる人数が増えていく。そしてこの流れは逆行することはない。つまり、最下流のバグをチェックする人が企画内容を変えたりするようなことはない。
- ゲームは商品であって、利益を得るには、独創するか模倣するしかない。独創と模倣の割合はだいたい1対20。20本の独創性のないソフトに対して、独創的なソフトが1本という意味でもあるし、1本のソフトの中にも、他のゲームの模倣が20あるならば、そのゲーム独特の要素1がある、というのが普通。だが、独創、つまり誰も見たことがないものというのは、誰も理解できないという可能性があり、売れないという危険性がある。だから独創性のないソフトばかりになる。独創的なソフトを出す場合は、「どうせ売れないなら」と変なものを出してみる不況のときか、あえてゲーム会社が攻勢をかけるとき。後者の例は、プレイステーションを出した当時のソニー・コンピュータエンタテインメント。
- ゲームを企画する際、まずジャンルを決める。その次に、世界観を作る。ここで、世界観にオリジナリティを入れる。たとえば、「ドラゴンクエスト」のようなゲームだが、宇宙船が出てくる、など。ここでの宇宙船が、独創の部分。
- ジャンルを決め、世界観を作ったら、次に考証を行う。これは、キーワードに肉付けをする作業。たとえばキーワードが「土管に住む美少女」なら、なぜ土管に住んでいるのか、トイレはどうしているのか、など細かいところまで矛盾がないように設定を決める。
- 世界設定を用意しなければならないものが多いほど、資料が必要になり、ゲーム制作に時間がかかってしまう。最近欧米で第二次世界大戦を舞台にしたものが多いのは、資料が容易に手に入り、ゲームデザイナーが企画を考えている間にも、グラフィックを描く人が作業ができるから。
- ゲームは、いつ、どこで、どんな商品を出すかが重要。たとえばサッカーゲームはワールドカップの時期を逃すと売れなくなる。昔は90日でゲームが作れたので、このタイミングを設定しやすかったが、現在は制作に時間がかかり、思うようにいかない。911のテロのためにあわや発売中止になりかけた「ビルバク」のような不幸な例もある。
- 芝村氏が「ガンパレード・マーチ」などの複数のゲームで、「無名世界観」(通称「芝村ワールド」)と呼ばれる共通する緻密な世界設定を使っているのは、新しく設定を考えなくてすむため。最初に緻密に考証しておけば、後で再利用でき、制作時間を短縮できるから。スタッフも世界観を熟知しているので、急速にゲーム制作をスタートすることができる。これが強み。
(追記)小野憲史さんのSlash Gamesでの記事に、詳しくまとめられています。
ガンパレ開発者が語る「ゲーム世界観の作り方」とは― DiGRA JAPAN月例会
http://www.rbbtoday.com/news/20061030/35360.html
講演後、ご挨拶させていただいて、個人的に質問させていただきました。
長々とお話しできる雰囲気ではなかったので、いまいち突込みが足りませんが、せっかくなので書いておきますね。(正確ではない可能性があります。ご注意を。)
──今回、わかりやすいキーワードというお話がありました。『ガンパレ』のゲームシステムはすごく言葉で説明しづらいと思うんです。設定なら、「学園もの、ロボット」とか、ある程度想像がつくのですが、ゲームシステムのキーワードというのは?
芝村氏:「AI、ストーキング、女の子、××(※聞き取れず)」ですね。戦争のところは根本キーワード(※詳細不明)で作っていて。
──やはりAIですか。『ガンパレ』は、これまでにないシステムでしたし、デバッグが大変そうですよね。
芝村氏:死ぬほどかかりましたね。1年半ぐらいかかっちゃいました。とんでもない赤字でしょう。
──いやいや、その後の展開で十分回収されたのでは。
芝村氏:『ガンパレ』だけでは黒字にはなってなかったんじゃないですかね。
──でもたとえば、『ガンパレ』のAIエンジンが、その後の作品でも活かされていると。
芝村氏:いえ。ゼロから作り直しています。時代が変われば技術も変わるので作り直しですよ。
この講演会に言及している方:
http://kibokan.sblo.jp/article/1604690.html
http://perl.txt-nifty.com/note/2006/10/post_2e41.html
http://d.hatena.ne.jp/gyoxay330/20061027
http://d.hatena.ne.jp/kenjiito/20061027
(以下、追記)
http://perl.txt-nifty.com/note/2006/10/post_984c.html
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Aの魔法陣ルールブック (ログインテーブルトークRPGシリーズ)
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