試写会で『マスター・アンド・コマンダーhttp://www.movies.co.jp/masterandcommander/を。もともとあんまり期待してなかったんだけど、正直あんまし面白くなかった。『王の帰還』の後にはどんな戦闘シーンを見ても色あせてしまうのかもしれないけど。
ダメってほどではないが、アカデミー賞ノミネートとか、前評判が高かったので、「あまり期待できない」という予想を上回る出来なのかなとひそかに期待していた(ムジュン)のだが……。
原作は文学として評価が高いようで、それを忠実に映像化しようとしたみたいだから、原作読んでるようなインテリ層の評価が高いのかな? 映画はエンターテイメントであってほしい私にはあんましウケなかった。金払って見なくてよかった。
敵船は速力・装甲・砲撃能力いずれにもすぐれ、いかに装甲の弱い敵の後ろを取るか、いかに敵を油断させて接近するか、というようなタクティカルな面もあるんだけど、いまいち燃えさせきれてない。索敵戦をもうちょっとやってほしかったかも。
帆船マニアとか絶賛の映画だと思うので、おかしくないのかもしれないけど、最初の遭遇戦で敵船は大砲を命中させすぎだと思った。夜霧の中、2キロ先から初弾から命中させて、正確に舵を狙い撃ちなんてできんのか? 前に聞いたのだと、この時代の砲は命中精度が悪くて、しかも連射できないからしばらく延々はずしまくる戦いだというイメージがあるんだが。
ヒロインと悪役(敵役)がまったく登場しない(!)映画ってのも珍しい。この辺も原作ならではか。
試写なので、スクリーンはまあまあだったものの、2チャンネルスピーカーだったので音響が迫力なかったってのもあるのかな。

あ、あと、CMで少年兵モノを匂わせてたんだけど、あんましそんなんでもなかった。それを言うなら、むしろガラパゴス映画。
CMに関してはなんか抗議運動が起こってるらしい。http://www-fue.fukuoka-edu.ac.jp/~itasaka/hato/M&C.html http://www002.upp.so-net.ne.jp/kumiko-meru/mc_senden.htm(情報源:http://d.hatena.ne.jp/strange/20040222
批評等:http://d.hatena.ne.jp/kurawan/20040215