touch and go

AYS2004-08-05

上野の国立博物館に行った後、銀座線で銀座へ。INAXギャラリーで動物園のデザインhttp://www.inax.co.jp/Culture/2003g-2/12zoo.htmlを見たり。上野動物園行ったことある人は、「あぁ、あれかぁ」という感じ。
上野動物園の各動物のピクトグラムの図案をデザインした蓮見智幸さんのコメントが載ってた。

奥野ビルに久しぶりに行って、画廊をちょっと見る。やっぱりそれぞれのギャラリーにはそれぞれ前に行ったときと似た感じの作品が。

で、表題の「デザインによる解決―Suica改札機のわずかな傾き」。
現在、私は片道3本の電車を乗り継いで通勤し、改札を4回通っているわけで、さすがに1日に8回も改札を通るといちいち定期券を出すのが面倒くさい。
しかも定期が微妙にしなるので、改札機の穴のフチに当たってひしゃげたり、下手するとバネのようになって飛んでいったりすることすらある。
そもそも、パスネット圏だと、財布から出す→挿入→取り出し→財布に戻す という動作があって、激しく面倒くさい。
その点、Suicaは券を財布から出さなくていいので超便利。片手で済むし。そんなわけでSuicaはかなりリスペクトしていたのだが、便利なのは単に非接触式という理由だけではなかったのだ!
スムーズに改札を通過できるアフォーダンス的デザインがなされていたのである! というお話。


この角度(13度だったっけか)がスゴイとのことだ!

これでそのまま通過することもなく、人々はスムーズにタッチ・アンド・ゴーできるという。

試行錯誤の模様を実物試作品と実験ビデオで見れて良かった。

実際は非接触式なのだが、0.2秒停留させないとダメなので、「タッチ・アンド・ゴー」という言い方をしているのだとか。
試作では「かざしてください」だった表現を、「ふれてください」に変えたのも同じ理由からという。
完成版では、光のリングを配し、他のところから光を発さないことによってタッチする場所を自然とわかるようにしているという。
なるほど〜。言われて見るまで気づかなかった。
葬られた試作品を見ると、こういう日常の気づかない工夫がわかって面白い。

会場には、これまたタイミングよくデザインを手がけ、展覧会のパネルの文章も書かれている、山中俊治さんhttp://www.lleedd.com/がいらっしゃったので、例によってちゃっかり名刺をいただいて、お話させていただく。

関西でも基本的にほぼ同じ改札機が使われていて、後発の関西の方が特に改良されているとかいうことはないそうだ。

ポスターなどには「タッチ1秒」などと書いているが、実際には1秒もタッチする必要はないようにデザインしたので、そこがちょっとご不満らしい。

「改札機をもっとよくするには」という話題をしていて、現状のSuica改札機の欠点とかを話していたところ、途中で山中さんの携帯電話が鳴って、用事で山中さんは行かれたのだが、なんかせっかく素晴らしい機械を開発した方と話をしたのに、欠点の話ばかりになってしまったかたちになってしまい、後悔。



上映ビデオは『プロジェクトX』風だった。



試作機の写真。照準みたいなのがついてる。