こんなところにオルセーさん

AYS2004-08-03

本当は8月5日の出来事なんですが。

「約100年前の万博に出品されたやつ」ってのがテーマのちょっと珍しい展覧会。

日本から持っていった工芸品が圧巻。
まず、国の威信を賭けてるので、超絶技巧。

そして、外人ウケするように、万博会場で目立つように、とにかく派手。でかい。
おなかいっぱいである。

で、万博に出品されたり、作家が勝手に万博の会場近くで個展やったりしたフランス絵画も。

実は私は、カバネルの「ヴィーナスの誕生http://www.nhk.or.jp/yumebi/art/029.html 目当てで見に行ったのだ。
周りに暗い絵が多かったせいもあって、明るくて美しいと思った。

わざわざオルセーから持ってきたんだし、割と目玉だと思うのだが、展覧会のテーマからして工芸を見に来た客ばっかりなのか、足を止めて見る客は皆無。なぜ。

前にイスが置いてあったので、座って名画独り占め状態。ヴィーナスたん萌え萌えですよ。

それにしても、左から2番目と一番右の天使の翼、水色で描いてあったのは何か意味があるんだろうか。なんか元々翼が描かれてなかったものを、後から他人がテキトーに描き足したようにも見える。(古い絵じゃないのでそんなことはないんだろうが)

それにしても、「万博に出品された」という切り口は面白い。実にいろいろな美術館・博物館から作品を借りてきていて、よく調べた・集めたという感じ。労作。
東京のミュージアムで見たことがある作品もあって、実は昔欧州の万博に出たなんて知りようがないので、「へー、そうだったんだ」という感じで楽しめた。
が、図録も買ったのだが、作品そのものの解説より、「どういう意図・経緯で万博に出品されたのか」という解説が多くて、作品そのものに興味がある私には、その部分がちょっとつまんなくはある。