花を看また星を看る

国立科学博物館(上野)スター・ウォーズ サイエンスアンドアート展3月20日〜6月20日http://www.kahaku.go.jp/special/past/starwars/ http://www.starwarsmuseum-east.jp/

上野公園へ。桜はもう散り始めている。昼頃は風が強くて、文字通りの桜吹雪を体験することができた。
ついでに展覧会を見ようと思ったのだけど、どうしても見ておきたいというものは特にない。彫刻は鑑賞ポイントがまだよくわからないし、入場料も高いので西洋美術館のギリシア彫刻展は躊躇。
ということで、消極的な理由で科博のスターウォーズ展に行ってみた。
世代的に旧三部作をリアルタイムで見てないということもあって、『スターウォーズ』は嫌いというほどではないが、特に好きではない。むしろ興味がない。エピソード1を劇場に見に行ったらつまんなかったのでエピソード2は見てない。
そんな私だが、SFX系映画の撮影に使った実物をレンズを通さずに見るとどうなるのかはちょっと興味があったので、行ってみた。
展示内容はけっこう充実していた。前に京都でやったのが名前を変えて巡回している感じだと思うが、京都の様子はここ。http://www.starwarsmuseum.jp/open/tour/ ざっと見た限り、写真に写っている展示物は全部あった。

科学博物館なので、「サイエンスアンドアート展」と銘打っているが、ほとんど口実という感じ。
数ヶ所にちょっとした科学解説の文が掲示されているのだが、「科学では光速を超えることはできません」とか「宇宙空間ではエンジンを弱めるだけでは減速できないし、方向転換に補助エンジンを使っているようにも見えないので、エンジンを噴射しっぱなしで飛んでるXウィングは……」(うろおぼえ)みたいな、柳田理科雄を薄めたような内容。図とか具体的データも出していないし、本気で解説する気はないようだ。ま、ネタが昔話・神話であるところのスターウォーズだからな。

展示は主要キャラの衣装とか、等身大ヨーダとかジャバ・ザ・ハットとか冷凍ハン・ソロとか、でかいXウィングとかミレニアム・ファルコンとかアナキンポッドレーサーとか(ディープでない)ファンがあったらいいなと思っているようなものはだいたいあると思う。
ゼルダの伝説』のタートナックのデザインに影響を与えたとおぼしきボバ・フェットとジャンゴ・フェットの鎧はやっぱカッコええなあ。
あとゲームでも飛行機モノが必ず狭いところを飛ばさなきゃならないようになった原因を作った、デススター侵入のシーンは特にふれられていなかったけど、森をスピーダーバイクで飛ぶシーンとかポッドレースで岩場を抜けるシーンなんかがVTRで流されていて、ルーカスは狭いところを飛ぶのが大好きなのを確認。
それにしてもアミダラ女王の船http://www.sicqnus.com/afep1ami.htmはどう見てもSR-71 http://www.aerospaceweb.org/aircraft/recon/sr71/pics01.shtmlのパクリだと思った。

私は以前から、実際に見てみたいと思っていたマット画を初めて見れてよかった。ちょっと離れると写真にしか見えないのに、近づくとやっぱり筆で描いていることがわかる。すごい。
展覧会図録(2000円)はなかなか充実した内容なので購入。書店売りだったら3000〜5000円ぐらいしそうな感じのボリューム。『スターウォーズ』好きなら買っとけという感じ。地方の人も公式ページで通販してますよ。

図録には『ジェダイの復讐』を秘密裏に撮影するために、『ブルー・ハーベスト』という架空の映画を仕立てて、その撮影のフリをしてたとか書いてあるのだが

前作、パート2の終わりで、ダース・ベイダールーク・スカイウォーカーに「私はお前の父だ」と告白するシーンでも、ルーカスは秘密厳守のために、ダース・ベイダー役のデイビッド・プラウズに初め全く違うセリフを言わせていた。
「ベン・ケノービがお前の父を殺したのだ」というような内容だったらしく、プラウズは、自分が演じているダース・ベイダーが、できあがった映画の中で「ルーク、私がお前の父だ」というセリフを言っているので驚いたという。
(図録p.86)

と、書いている。前に何かで読んだか聞いたかしたのだと、最初はベイダーが「お前の父は私が殺した」と言ってたのだが、それよりも「私がお前の父だ」の方がインパクトがあるのでアフレコの段階で脚本を変更したとかいう話だったけど。そもそもその後のシーンはどっちの設定でも繋がるのかな? あとベイダーのアフレコはその人がやったんじゃないのか。中の人と声は別? 真相やいかに。

ついでにやってた海洋エネルギーのロマンとフロンティア展3月26日〜4月4日も見る。海洋温度差発電のPR企画で、佐賀大学と企業がパネル展示と、装置模型(特定の時間に実演していたようだ)で、企業向け産業ショーみたいな感じ。模型の前の説明のお兄さんがよく説明してくれた。アンモニアを海の上の方の暖かい水で暖めたり、底の方の冷たい水で冷やしたりして気体にしたり液体にしたりしてそのエネルギーでタービンを回して発電。ついでに水の電気分解をして水素を作って燃料電池用にするんだとか。

そのまま不忍池まで足を伸ばして、そのまま徒歩で秋葉原へ。アソビットシティってまだ営業していたのか。DVD-RAM仕入れて帰宅。
本日のニアミスさん:http://d.hatena.ne.jp/chi-taru/20040401#1080752911