女優のギャラ
オフ会もどきにエロゲーに詳しそうな方々が参加してくださるようなので、ぜひその辺の知識を深めたいところ。準備として燃料投下しておこう。
鏡裕之のシナリオ教室
http://www.onyx.dti.ne.jp/~sultan/howto00.html
プロになって美少女ゲームのシナリオを書いてみたい!
そういう方のための、実践的シナリオ教室です。
(情報源:けっこう前の http://www3.azaq.net/bbs/300/dakini/)
これはすごい。質量ともに充実したゲーム論ページを久々に見た。
さすがプロのダイアローグ書きの方なので、ボケツッコミ会話が上手くてスイスイ読める。
プロフィールにあるゲームのシナリオ、評判どうなのかな?
http://www.onyx.dti.ne.jp/~sultan/howto03.html
名前を考えてみろ。
――高峰冴子。
おい、それではタカビー女だろう。
――松本くるみ。
それでは年下の女の子だ。精神年齢が低く思える。
――神崎かおる。
なんか喧嘩っぱやそうに思えんか。ボーイッシュな感じだよな。
――高野美紀。
それならよさそうだな。ということで、ヒロインの名前は高野美紀に決定〜〜っ!
おお、なんか納得だ。日本語は面白いなあ。
http://www.onyx.dti.ne.jp/~sultan/howto05.html
名前もなかなかよろしい。「エリカ」ではタカビーになってしまうからな。「エミリー」だと親しみやすさがある。
エミリーはわかるけどエリカがタカビーというのはよくわからん。桜沢エリカから??
http://www.onyx.dti.ne.jp/~sultan/howto02.html
前回の復習だ。美少女ゲームのシナリオを書く時に最初に決めることはなんだ。
――テーマ。
そうだ。シナリオのテーマとはたとえばどういうものだ。
……
――90年代アニメにおけるポストモダンとか?
そんな難しいことを考える必要はない。そういうことは、東浩紀さんが考えてくれる。抽象的な命題を言う必要はないんだ。
http://www.onyx.dti.ne.jp/~sultan/howto03.html
……で、主人公の性格はどうする。
――凄い自分に自信がなくて、女の子に話しかけられない。
それはいかんな。ユーザーに近すぎる設定というのもまた嫌われる。
ワラタ。
だれが十四歳だ! 美少女ゲームは18禁だ! マニュアルだろうと設定だろうとゲーム本編だろうとなんだろうと、エッチする子が十八歳未満であってはならんのだ!
――なんだ、つまんないの。
バキ〜〜〜ッ!
美少女ゲームは、一個人がオナニーするものじゃな〜〜〜い! 高校生って表現もだめだ! もちろん、高校生とわかるものもだめだ! 生徒会も「高校以下の学校機関」を連想させるから、だめ!
女子高なんてもってのほかだぞ。児童ポルノ法案もあることだし、とにかく美少女ゲームを作る以上、ソフ倫規定を遵守せねばならぬのだ。
――わかったよう。高野美紀。森川学園3年。主人公の幼なじみ。柔道部。勉強熱心で活動的。帰宅部の主人公をふがいなく思っている。
よかろう。
あー、18禁という言葉は、いまはユーザーだけでなく、登場人物にまで使うのですか。
「××学園3年」ってのは中高生を連想させないのかなあ。大学なんだとシラをきるのか?
http://www.onyx.dti.ne.jp/~sultan/howto06.html
見よ、『同級生2』を。女の子キャラの裏に必ず男あり! それを見せてくれるのがあのゲームだ。
――でもさ、最近のゲームはあんまり男が関わらないよ。
恋愛がモノローグ的になってきているのだ。男という他者を切り捨てることによって、内向的・内省的に成立している。
――そっちのほうがいいんじゃないの? アダルトビデオで男が映ってるのいやだって子、美少女ゲーマーには多いじゃん。
では、『同級生2』から男性キャラを取ってみろ。天道新幹線や芳樹を削除してみろ。どうなる?
――ぐ。
ぐはは、つまらなくなるであろう。ライバルがいるほうが、恋愛は引き立つのだ。「勝ち取った」という充実感が生まれるのだよ。野郎は恋愛に張り合いと緊張感をもたらしてくれる。
なんか鋭い考察っぽい気がする。『月姫』とかやってないのであってるのかどうかわからんけど。
http://www.onyx.dti.ne.jp/~sultan/howto02.html
◆CG枚数とゲームの規模の計算の手順
たとえばの話をしよう。
CGの塗りは月間60枚できるとしよう。原画家さんはなかなか優秀な人なので月間40枚あげられる。開発期間は4カ月。これで考えていこう。
ゲームの規模を計算していくとき、手順がある。(1)CGの全枚数を決める
(2)キャラクター数を決める
(3)それを元にCG配分を決める
……
◆限られた枚数でやりくりするのも、シナリオライターの手腕
ついでにイベントCGも6人全員同じ枚数にするのはよして、イベントCGが10枚あるのは4人にする。残り2人はイベントCGが5枚ずつ。すると、イベントCGだけで50枚。残り42枚はエッチCGに使う。一人あたりのエッチCGは7枚。これなら、ぎりぎりユーザーさんは許してくれるだろう。
なるほど、エロゲーは少ない登場人物でないと成立しえないドラマなのだな。
単によく言われる「少女マンガは半径5メートルの世界」というような、恋愛ドラマの必然からだけではないかったのか。
エロゲー=低予算、システム単純、シナリオと絵さえ用意すればなんとかなる、などという固定観念から、このようなコスト計算で成立するゲームデザインを、恥ずかしながらあまりイメージしていなかった。低予算だからこそ制約があったのだ。目から鱗。