見ろ! 俺はゴミのようだ!

宮崎アニメのDVDには特典ディスクに絵コンテが入っていて、音声はそのままに絵コンテを鑑賞できる。
宮崎駿の演出意図を知ることは勉強になりそうなので、とりあえずひとつ買ってみようと思い、宮崎イズムのいろんな要素が一番含まれていそうな『天空の城ラピュタ』のDVDを買っておいたのだが、すぐ見なければならないもんでもないので見ていなかった。

一方、伊藤悠氏は『ラピュタ』を何十回も見て「天空の城ラピュタ書き出し」という企画を書いたほどの人。
http://homepage1.nifty.com/~yu/laputa/enumerate.html
そこで、DVDの特典でよくあるオーディオコメンタリー(ふつう監督とかが言うのだが)を、やっていただこうとお願いした。つまり、DVDを上映しながら、その場で伊藤氏が解説を行うのである。
とても勉強になった。

省略の技術が上手い。本来ならセリフで長々と説明しなければならないものを、第三者の割り込みで省略させるとか。

タイトルで全部やっちゃえ
 「2分30秒で語る天空の城ラピュタ全部」「回るもので語る天空の城ラピュタ全部」
 雲と風神(時の経過)
 風車1個
……
 雲と風神
 風車1個とシータとヤク
 要約:人は科学技術をエスカレートさせ高望みして、自然の前に打ちのめされ、大地に帰る。シータは健気につつましく生きる。

という、オープニングクレジットの紙芝居なんか、私はポケーっと見ていて、そんなもんがあったこと自体記憶にないのだが、要約だったのか。