ステージデビュー

ゲーム学会第一回合同研究会http://www.dmic.org/game/topics/mail-mag/lib/10_200308_2.htmlで研究発表するために、朝から大阪へ向かう。
3日前に開業したばかりの品川駅を利用。


「ビー・アンビシャス 我が友よ 冒険者よ」って歌(曲は今風のありがちな感じだが、詩は古いと思うのだが)のCMがここ数日ガンガンかかってて、品川駅に行ったら頭の中で自動再生されてしまう。洗脳されてる。
昼には会場の大阪国際大へ。門のところにデカデカと看板があるのかと思ったら、なんかこっそりと開催されている感じ。去年の設立記念大会に比べて、参加者も少なめ。
会場で出会った(見かけた含む)知っている人は、早稲田大学アジア太平洋研究センターの中村彰憲先生http://www.geocities.co.jp/CollegeLife-Club/1791/と、東大の院生の藤江さん(任天堂の内定式の帰りだそうだ)だけ。
発表者の事前確認とかもなしでややびっくり。しかも発表20分+質疑10分とか聞いていたのに、いざ最初の発表という段階になっていきなり司会が「発表15分、質疑5分で」とか言い出すし。事前に知らせもしないとは呆れた。しかも「12月13日にゲーム学会第一回全国大会をやるとさっき決まりました」とか言ってるし。2ヶ月前に決めるかー。
最初の発表はコナミの上月社長の名前もあったが、発表したのは大学院生だった。やはり来ないか。
次に私。15分と言われたので、気が急いてパワーポイントを見ながらアドリブではしょりながら早口で発表してしまう。
会場は無反応な感じ(予想はしていたが)。学会の理事や主要構成員はもうひとつのセッションBに集合していたし。
質問がないのもアレかなあと思ったのだが、藤江さんがしてくれた。「チェスの(ビデオ)ゲームはチェスが本質だと思うが」みたいな内容だったのだが、あんまり質問の意図がわからなかったので、なんとなく答えてしまった。
家本修先生(大阪経済大学)の「5.ゲームと教育(仮)→ゲーム研究と研究計画について」までセッションAに。井上さんへのサービスショット。↓(ピンボケでスマヌ)

休憩を機に「5.衝立将棋システムの開発」の途中からセッションBへ。
後で中村先生と藤江さんに聞いたら、セッションAの田上博司先生(帝塚山学院大)の「7.アミューズメント型ソフトを使ったチャンスオペレーションによる音楽製作」がすごく面白い発表だったらしい。そのまま商品化できそうなアイデアとか。聞きたかった。
で、私が聞いた「6.ビデオゲーム評価支援システムの提案」というのは、学生が教材として既存ビデオゲームを評価する際に、セーブデータやプレイ録画ビデオをデータベース化するという話。『侍』を題材にしていた。「分岐の有無など、解析的行為が必要となる要素はどうするのか?」と質問してみたら、「攻略本を見る」という答え……。
「7.ドラムゲームにおける視覚・聴覚刺激」「8.音楽ゲームにおけるプレイヤーの行動解析」「9.音楽ゲームにおけるリアルタイムデータによる行動分析」は、ドラムマニアの上から下りて来るマーカーが水平線に達したときにボタンを押すというインターフェイスを抜き出して、いろいろ計ってみたという発表。がんばってデータをとっている。ビデオゲームインターフェイスに関してこのような「科学的」手法のデータをとったという発表はあまり例がないと思うので、試みの端緒としては評価したい。いろいろ質問というかツッコミたいところがあったんだけど、会長の対馬先生が講評しまくりで私なぞが口を挟む時間はなくて残念。
トリの学会会長対馬勝英先生(大阪電気通信大)の「10.ゲームのラピッドプロトタイピングツール構築への試み」

は、よくわからなかったのだが、「CAIのシステムとゲームのシステムはほとんどいっしょなので、昔作ったCAIのシステムを流用すれば、学生が簡単にゲームを作ることができる」というような主張だったように解釈できた。まあ、ミドルウェアというかツクールということか? 今回、これで2億円だか文部科学省からもらったらしい。うらやましい。AIとか自然言語解析とかを利用するらしい。こないだ似た話を違うベクトルで聞いた気がするけど。→http://pcweb.pc.mycom.co.jp/news/2003/09/08/07b.jpg http://d.hatena.ne.jp/AYS/20030905
その後、セッションAがまだ続いていたので、中村先生の「10.ゲーム産業(仮)→中国オンラインゲームビジネスの発展とそのしくみ」の途中から聞く。中国では海賊版が主流だったので、海賊版ではできないオンラインゲームがビジネスチャンスとなっているいう。
最後の元コナミで20年ぐらいゲームを売っていたという長江勝也先生(大阪電気通信大学)「11.経営的視点から見た日本のゲーム産業の変遷」は、業界の内部にいた人間ならではの述懐かと思いきや、単なる常識的なゲーム産業史の概観で拍子抜け。しかも「プレイステーション3DOドリームキャストが同時期に出た」(いい間違いかと思ったら、発表資料にもそう書いてた)とか間違いが多いし、こういってはなんだけど、赤尾晃一の弟子としては噴飯モノ。質問者が、「TSUTAYAで試験的にゲームのレンタルがあったが」http://www.mainichi.co.jp/life/hobby/game/news/news/past/200008/20000803_01.htmlと聞いたら、中古問題と勘違いしたのか、「法律違反という判決が出たと思いますよ」みたいなわけのわからない回答をしていた。

大阪のカプセルホテルで水曜どうでしょうリターンズを見つつ寝る。