巧妙な新聞記事

私も、新聞フォーマットの記事を多少ですが書いたことがあります。

文字数が少なく、予備知識のない人にも読んでわかるようにしなければならない。あまり偏ったことは書けない。・・・などなど、制約は多いのですが、
その制約の中に、いかに自分が書きたいことを紛れ込ませるか、そしていかに(担当記者=編集者の目を欺いて?)「一般読者は気づかないが、わかる人だけわかってニヤリとしてもらう」というネタを仕込むか、というチャレンジのしがいがあって、面白かったです。
(字数ベースだと原稿料が少ないのでお金にはなりませんでしたが)


いまさらですが、マイミクさんの日記で知りました。↓
読者が漫画評論サイト…本の販売にも影響(読売新聞)
http://www.yomiuri.co.jp/net/feature/20080130nt0e.htm

これは紙面にも載ってる記事なのかな?
ブログ名も実名で載っているし、盗用検証サイトの話なんかもありますね。
書かれている内容のひとつひとつは、はてなブックマークなどを細かくチェックしているような方には新しい情報ではないですが、一般の人はまったく知らないと思うので、一般人向けの記事としても、いい記事だと思います。
伊藤剛さんの『マンガは変わる』の名前もさりげなく入れてあるし、上手いなあ。


そして、「わかる人にはわかる」ネタ。

(以下抜粋)

四国在住の50代の男性が開く「漫棚通信ブログ版」も、前身を含め5年目に入った人気サイト。

(・・・)

 一方、昨年はプロの評論家が著書に人気サイトの記述を無断で使ったり、

(・・・)

 ただ、「マンガの数が膨大になる中で、専門性を持つサイトがあるのは読者としてありがたい」(漫棚通信さん)との声は強い。評論家の伊藤剛さんは、昨年刊行した『マンガは変わる』(青土社)の中で、ブログが普及した03年ごろからマンガ論の環境が大きく変化したと指摘した。

か。

羅列のようでいて、なかなか凝ったコンボですね。
さすがという感じです。「人気サイト」を代名詞として使うとか。
わかる人には記者のイタズラ心(?)が垣間見えて面白いなあ。


※意味がわからない方のための解説↓
http://mandanatsusin.cocolog-nifty.com/blog/2007/06/post_a49c.html
http://www13.atwiki.jp/tondemo/pages/26.html

行間を読む力をつける物語文の指導 (国語力をつけるワークの開発)

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