felicity

あまりの寒さに朝7時ぐらいに目が覚める。土日はTSUTAYAが100円レンタルだったので開店の10時には行こうと思って9時半に起きるつもりだったのだが。ということで、ビデオを借りまくってきた。ラーメンズの公演ビデオ中心。
昼間は借りてきたビデオを見まくる。夕方に歯医者に行く。

伊藤さんの日記http://d.hatena.ne.jp/ityou/20040115六本木ヒルズ森美術館の『ハピネス』展http://www.mori.art.museum/contents/happiness/について知ったので、そのまま六本木へ。
会期が明日までということで、オールナイト興行ということらしい。夜6時ぐらいに会場着。
うわ、すごい。こんなのだったのか。森ビルでハピネスだから、どうせ村上隆全開の悪趣味(単に私が個人的に嫌いなだけだが)な展示なのかと思ったら、それなりに悪趣味度は高いものの、かなり充実した内容。というか広い。
2時間ぐらいで見られるのかと思ったら、それなりにじっくり見たら5時間以上かかってしまった(普通の人でも2〜3時間はかかるんじゃないだろうか)。上の階の2/3ぐらい見た段階でもうおなかいっぱいで、やっと終わったと思ったら、実は下の階にも展示があったことを知って愕然。下の階はかなり雑に見てなんとか終電に間に合わせる。

さて、その展示内容だが、東京の主要美術館めぐりをした後では、名前を覚えていなくても「あ、この人の作品は前に見たな」というのが感覚的には半分以上な感じ。「もの派」のリー・ウーファン(李禹「火奐」)とかモノクローム・ブルーのイヴ・クラインとか病的な渦巻きの草間彌生とか自称「生きた彫刻」ホモコンビのギルバード&ジョージとかその辺。
(見たことあるのかもしれないが)知らんかったなあ、というのはターナーと並ぶ(!)19世紀のイギリスの風景画家ジョン・コンスタブルとか。あとカンディンスキーの具象画をはじめて見た。そういえば、さわれる作品はなかったが、オシッコをひっかけられる作品はあった。
で、上映作品だが、伊藤悠氏も触れているレニ・リーフェンシュタールの『民族の祭典』『美の祭典』(1936,37)はよかった。かなり前のオリンピックのとき、NHKあたりで放送しているのをチラっと見た記憶があるが、私は青かったし長くて全部見る気にならなかった。今回の展示では215分を9分に編集してあってよい。
ヴァルター・ルットマンの『伯林―大都会交響楽』(1927)は伊藤氏が激賞するほど個人的には感動しなかったかな。やっぱり音楽つけてほしいところ。
アレクサンドル・メドヴェトキン『スポーツデー・パレード』(1939)は、赤の広場でのパレードとスターリンの顔を交互に映した作品。パレードの人々はピンボケになってて顔がわからないのに対し、スターリンのご尊顔はくっきりはっきり。つまり大衆と将軍様ってことですか? あとやっぱりマスゲームはすごいね。特に「CGで増やしました」に慣れてる昨今は。
個人的にはルネ・クレール『幕間』(1924)にかなりやられた。スピード感がかなりあって、めまい度は『マトリックスリローデッド』のカーチェイスシーンにひけをとらない。当時見てたらたまげただろうなあ。この頃からジェットコースターにカメラ乗せて撮ってみたりしてたんだなあ。テレビでやってたテーマパークにある『スパイダーマン』のアトラクションとかもこの子孫なんだろうな。
とまあ、展覧会のテーマはよくわからないが、いろいろ見られてよかった。だけど企画展としてはボリュームありすぎの気がした。

ひょっとして見られるかな、とちょっと期待していたのだが、期待通り、帰りに展望台から吹雪ごしに東京の夜景(東京タワーとか)を見下ろすという体験ができた。展望台共通というのはけっこうイイ。
帰宅してあわてて閉店間際の銭湯へ。雪の露天風呂(岩風呂)を味わう。これぞ至福。