翻訳ヲワタ
1月からやってた某書の翻訳が、終了。
1冊丸々訳したのは初めてだったので、勉強になった。
韓国、フィリピン、飛行機の中、船の中(酔うのですぐやめた)と、いろんなところで訳したなあー。
0時に電気が止まってしまうフィリピンの孤島カビラオのサリサリストアで夜、電気を借りて訳したり、
ホーリーウィークで船が欠航していたので、ボホールの港トゥビグンの埠頭の飯屋の電気を借りて訳したりとか……。
それにしても、分野的に難しかったこともあって、けっこう大変だった。
・単語が難しい
・文法構造をつかみづらい(情報詰め込み型の本で、前後の文脈が少ない場合が多いため)
・専門知識がないと辛い
・定訳がない用語が多い(アメリカのマイナーな省庁とか、定訳があんまりなくて、割とみんな勝手に訳していたとは知らなかった)
あと、翻訳という作業をやって痛感したのは、やっぱり英語の意味を取るよりも、適切な訳語を考えるのに時間がかかること。
たとえば、同じ「はじめる」でも、
会社を「はじめる」
省庁を「はじめる」
議会を「はじめる」
テロ組織を「はじめる」
……とか、それぞれに対応する適切な漢語を思い出すのが意外に難しい。
「開設する」とか「設立する」とか、しっくりこないことが多い。
ライター仕事の場合、自分の書きやすいように文章を作れるので問題ないのだが、翻訳の場合、なるべく原文に忠実にしたいので、悩むわけである。
他には、たとえば「branch」はなんて訳すのか?
会社なら「支社」、銀行なら「支店」。
じゃあ、FBIは?
とりあえず「支部」と訳していたら、後で「連邦捜査局」だから「支局」の方が適切なのではないか、と直したり。
それとやっぱり、意訳して自然な日本語にすることvs日本語としてぎこちなくても原文の意味をできるだけ正確に伝えることのジレンマ。
あるいは英文の流れに沿って頭から訳して関係代名詞のところで文を分割するか、学校英語和訳的に後ろから訳して形容詞節を長くするかのジレンマ。
ということで、やっぱりこの辺はちゃんと熟練したプロの意見を聞いた方がいいかなと思って、翻訳教室に参加してみることにした。
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