RGN#4「ゲームシナリオ」への反応1

GLOCOM研究員井上明人氏の完全協力のもと、私の企画・モデレートで、12月10日に行わせていただいた、
RGN#4「コンピュータ・ゲームのデザインと物語についての研究会 シナリオライターの眼から見たテレビゲームの特異性」
ですが、元「ゲーム批評」編集長で、ライターの小野憲史さんが、詳しい記事にしてくださいました。


ドラクエ」「FF」シリーズ、回想シーン多用の脚本は改善の余地あり? RGN#4レポート:Slash Games (オンラインゲーム総合サイト)
http://www.rbbtoday.com/news/20061218/36966.html

今回、いつもは詳細なRGNレポートを載せてくださっている「4gamer.net」さんが取材に来てくれなかったので、マスコミ媒体で詳しいレポートが載らなかったのですが、こうして載せていただくことができました。
ありがとうございます。



RGN#4には、たくさんの方がいらしてくださって、ネット上にもたくさん感想を書いていただいて、大変うれしいです。
把握したものを紹介して、一部にコメントしてみます。
mixi上でもかなり興味深い感想が載っていたのですが、リンクを張るのはやめておきます。ご紹介できなくて残念!)


詳しいメモ:
http://gamedeep.niu.ne.jp/yapw.cgi/RGN%234

http://d.hatena.ne.jp/nakasama/20061210/1165746590
http://d.hatena.ne.jp/nyaa1/20061210
http://d.hatena.ne.jp/gamedeep/20061210
http://d.hatena.ne.jp/Florian/20061210/1165750835

佐々木さんの発表
ネタに走ってたいそう面白かったです。あれだけネタに走りながら、最後は「分岐を選択する際の主体はどこにあるのか。選択するのであればプレイヤーは分岐を唯一のものとして見ているのか、すべてを選択して初めてその世界を手に入れたと錯覚するのか」というテーマっぽい何かをとうとうと述べていました……うーむ。

http://d.hatena.ne.jp/nakasama/20061210/1165785495

佐々木智弘氏「演劇的なるものとゲーム的なるもの」
最初から度肝を抜かれました。
会場に入ったときから、ゲームは始まっていたのでした。
さすがはゲームだけではなく演劇も手がける人……。
総括。
1,000円でこの内容は安かった! 脳天直撃の刺激満載。
帰りの電車ではZERO3で記憶に残ったコトバを反芻してました。

やっぱり佐々木さんの空前絶後の講演は話題になりました。
短い準備期間であれほどの舞台を作り上げる。プロの仕事を間近で見ることができて、私も大変勉強になりました。


http://d.hatena.ne.jp/DK_alpha/20061211

http://d.hatena.ne.jp/work_memo/20061211

ところで、先日FFIIIの「闇の戦士がいきなり出てきていきなり消えた!問題」にでくわし、わりとゲームのストーリーテリングって大ざっぱだったんだなーと思いつつ、小説で同じことやったら中学生以下確定ですが「ムカシのゲームだしこれはこれでいいや」と感じる部分もあり、そのあたり細部のつじつま合わせの要求水準が小説なんかと違うのやっぱ?

そうそう。私もあれは当時から「なんなんだ?」と思いました。
まあ、最近のゲームでも割と近いですけどね。
川邊先生が批判されていた、FF10の「実はこいつも死人でした! 問題」もけっこう近いと思います。
この辺、伏線を張りづらいけれども(プレイヤーが忘れるから)、プレイヤーを毎回びっくりさせないといけないという、何日間にも渡って断続的に鑑賞されるゲームというメディアでストーリーを語ることの難しさを感じます。

ファイナルファンタジーIII

ファイナルファンタジーIII

http://perl.txt-nifty.com/note/2006/12/rgn41_0361.html

講義編と言っておきながら何より印象に残っているのが
ディスカッションでの逆転裁判のお話だったりしますが。

それまでは「総当たり」でクリアが出来るとなるとちょっと疑問です。
例えば、かの有名な「シャドウゲート」。総当たりでクリアは出来ますが、
普通に総当たりでやってると少なくともこれになるかと思います。

この辺は、私が昔書いたコラム
推理するゲーム 逆転裁判
http://www.intara.net/og/gyakuten.shtml
でもふれているところではありますが、私の感覚では、それまでは
「総当りでもクリアできた」というより、「総当りしないと先に進めなかった」という感じです。

逆転裁判」も、「3」あたりになると、謎を難しくしようとしすぎて、プレイヤーに推理させる材料を与えず、総当りしないとクリアできないようになっている箇所も増えてきたのですが。
「4」はどうなるかなあー。オドロキくんにも期待です。

逆転裁判 蘇る逆転 Best Price!

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逆転裁判2 Best Price!

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逆転裁判4(通常版) 特典 オドロキヘッドフォン付き

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http://gamehell.g.hatena.ne.jp/kenmo/20061211/1165810672

http://gamehell.g.hatena.ne.jp/keyword/RGN%234%e3%80%8c%e3%82%b7%e3%83%8a%e3%83%aa%e3%82%aa%e3%83%a9%e3%82%a4%e3%82%bf%e3%83%bc%e3%81%ae%e7%9c%bc%e3%81%8b%e3%82%89%e8%a6%8b%e3%81%9f%e3%83%86%e3%83%ac%e3%83%93%e3%82%b2%e3%83%bc%e3%83%a0%e3%81%ae%e7%89%b9%e7%95%b0%e6%80%a7%e3%80%8d

カードヒーローが優れている理由
カードヒーローは、学んだことを次に活かせる、という横のつながりがしっかりできている。

例えば、

最初は前衛にしか配置できない
次に後衛に配置できるようになる
HPがBOOL型からINT型になり戦略性が上がる
など、少しずつ学べるゲームシステム、

プレイヤースキルを学ばせるためのシナリオとなっている。

優れたゲームの導入部は、たいていこうなっているんですよね。
たとえば「ドラクエ2」で、仲間を一人一人増やしていくのは、パーティプレイを知らなかった当時のユーザーに、だんだん複数のキャラクターを戦闘で操作することを覚えさせるための配慮でした。

トレード&バトル  カードヒーロー

トレード&バトル カードヒーロー

http://big0.dip.jp/cgi-bin/diary.cgi?num=20061210

運営の手際がイマイチ。

申し訳ありません……。orz



(翌日のブログに続く!)

ゲームシナリオのドラマ作法

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ノベルゲームのシナリオ作成技法

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