mixiではなくブログに書く理由。トラックバックとアフィリエイト3〜アフィリエイトって儲かるの?編

少し間が空いてしまいましたが、アフィリエイトの話です。
(前回:id:AYS:20061104)

〜前回までのあらすじ〜ブログはトラックバックもあるし、リンクが張られやすいので、文章を書くならブログがいい。

フィルムとしてのガンダム (オタク学叢書)

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20年目のザンボット3 (オタク学叢書)

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BSアニメ夜話 (Vol.02) (キネ旬ムック)

氷川竜介さん(アニメ評論家)は、ブログを始めた理由をつづったミクシィ日記で、こう続けます。(mixi日記は「友人までの公開」なので、本人の許可を得て引用)

amazonとの連携>
 保険がアフィリエイト。まあ金額的にそう大きなものではないのですが、チリも積もれば山となる。こちらが取り下げない限り、未来永劫「オススメ文章」と「陳列棚」が置いておけるのは魅力です。

そうなんです。
友人に「この本面白いよ」と勧めて、その友人が近所の本屋でその本を買っても、全額その本屋(と著者・出版社など)の儲けになりますが、
amazonなら、勧めた人に、3%程度の「紹介してくれてありがとう料」が入るのです。


ここでポイントなのは、誰も損をしないこと。

別に、勧められた友人が3%余計に払わないといけないということはありません。
私は、「最大多数の最大幸福」(元々の意味とはちょっと違いますが)がモットーですから、この「誰も損をしない」というシステムはいいなあと思うんですよ。
勧められた友人も、どうせなら紹介してくれた人が得するほうが、気持ちがいいでしょう。*1


なので、私はamazonで買い物をするときは、なるべく誰かのアフィリエイト経由で買うようにしています。
特にDVDボックスや家電などは高価なので、たとえ3%でも、1万円なら300円、5万円なら1500円も紹介者に入るので、アフィリエイトを選ばないと実にもったいない。

面白いと思ったサイトの管理者に、自分の懐を痛めることなく、1000円単位で「おごってあげる」ことができるというのは、なかなか素晴らしいです。
正直私も広告はうざいと思いますが、原稿料が発生しないネットにおいては、かなり優秀なシステムであるといえましょう。

世の中には、変なところで心が狭い人がいたりして(つまり昔の私のことですが)、「無料が本来のネットで、儲けやがるとはけしからん!」とやっかむ人がいるかもしれませんが、勘違いしないでほしいのは、原稿料としてみた場合、アフィリエイトは「儲ける」というほど、高くはないのです。

竹熊健太郎さん(編集家。多摩美術大学非常勤講師。「サルまん」で有名)の、興味深いエントリがあります。
サルまん サルでも描けるまんが教室 21世紀愛蔵版 上巻 (BIG SPIRITS COMICS) サルまん サルでも描けるまんが教室 21世紀愛蔵版 下巻 (BIG SPIRITS COMICS) 色単 ―現代色単語辞典
たけくまメモ : 五十才のハローワーク
http://takekuma.cocolog-nifty.com/blog/cat2152247/index.html

確かにヒキコモリでも、パソコンは使えるのが多いですからアフィリエイトという道があります。でもこれで「生活する」まで儲けるには、正直

並大抵のことではない。

としか言いようがないわけです。俺なんか昨年暮れに一瞬月8万くらいのアフィリ収入になり、おお、これならバンコクに移住すればラクに暮らせるぞ、と喜んでおったのですが、今月のアフィリ収入はこのままだと3万ちょいですよ。雑誌にコラム一本書くのと同じくらい。ちょっと気を抜くとジェットコースターみたいに落ちます。こわいですね。

↑これを読んで、「月に3万も、もらえるなんて羨ましい」と思う人もいるかもしれません。
しかし、それは早計。

竹熊さんクラスになると、ブログなんか書いているより、商業原稿を書いたほうがよほど儲かるわけです。
もちろん、将来ブログが本になったり、ブログを読んだ人が仕事を依頼してきたり、電動自転車をくれたり*2することもありますが、普通に営業して商業原稿を書きまくった方が儲かるのは間違いない。

あるいは、たけくまメモほどの読者数のメディアへの広告出稿料としては、安すぎるともいえます。

ご本人が好きで書いているというのはもちろんですが、無料で楽しませてもらっている読者は、元々買おうと思っていた商品をブログのアフィリエイトリンクから買って、誰が何の損をするというのでしょうか。

むしろ、アフィリエイトリンクを使わずに商品を買うのは、amazonを無駄に儲けさせていることに他ならないのです。

お釣りを募金するかどうか選択することができる自販機が出たというニュースがありましたが(スラッシュドット ジャパン | お釣り募金機能付き自動販売http://www.rikai.com/perl/LangMediator.En.pl?a=200604271 )、
そうではなくて、同じ120円のジュースの自販機が2台並んであって、片方だけ「この売り上げの3%は寄付されます」と書いてあったら、そっちで買う人は多いでしょう。同じ120円払うなら、寄付される方がいいわけですから。
アフィリエイトも、そういう感覚でクリックすべきものだと私は考えます。


やや脱線しましたが、日本有数のブロガーである竹熊さんレベルで3万円とかなのですから、無名な人々は、普通はもらってせいぜい数百円、よくて千円単位でしょう。

少し前に、誰もが知っているブログを持っている、アルファブロガーの方とお会いしたとき、「アフィリエイトでどのぐらい儲かるんですか?」と聞いたら、「せいぜい月5千円ぐらい」とおっしゃっていました。
この方のブログの知名度は、私のブログの知名度の100倍以上ですから、単純に100倍としても、私は50円しかアフィリエイト収入が得られない計算になります。

ありがたいことに、今月はすでに2633円分を注文してくださった方がいたようで、合計79円計上されました。
私の目標は、はてなダイアリー有料オプションの月額180円なので、あと101円稼ぎたいところです。


ただし、紹介料が5000円以上貯まらないとアマゾンはお金をくれないので、お金をもらえる日は当分来ないでしょうけど。


というわけで、広告を貼っているサイトを見て、アフィリエイトで荒稼ぎしていると思うのは、誤解です。

(なお、中古品市場のマーケットプレイスの売り上げには紹介料は支払われません)

ともあれ、氷川さんのように、価値ある情報をネットに載せてくださる方は、何らかのリターンを得る方法があった方がいいわけですから、アフィリエイトには十分存在意義がある、という話でした。

*1:ただ、私個人としては、amazonの存在には、ちょっと複雑な思いがあるのですが、まあそれは別の機会に

*2:http://takekuma.cocolog-nifty.com/blog/2006/11/post_6f56.html