mixiではなくブログに書く理由。トラックバックとアフィリエイト1
私はここ2,3年、主にmixiに引きこもって日記を書いていました。
たまーにこちらのはてなダイアリーに内容をコピペしたりはしましたが、ミクシィがあまりにも居心地が良すぎて、ついそこに浸っていてしまいました。
ブログを再開してみたのは、先日著者の岡部敬史さんにインタビューするために、『ブログ進化論』『Web2.0殺人事件』という本を読んで、大変刺激を受けたからです。(インタビューの内容は載ったらまた告知します)
では、なぜミクシィ日記ではダメで、ブログを書かなくてはならないのか。
ちょうどそのことを論じようと思っていた矢先に、アニメ評論家の氷川竜介さん(「BSアニメ夜話」のアニメ・マエストロでおなじみ。http://hikawa.cocolog-nifty.com/ )の大変興味深い議論を読んで、思わず膝を打ったのです。
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なぜそういう話になったのかというと、経緯は、ちょっとややこしいです。
発端は、マンガ研究者の宮本大人さん(北九州市立大学助教授。id:hrhtm1970)が、アニメ研究者の津堅信之さん(大阪芸術大学芸術学部非常勤講師)のミクシィ日記に、「ミクシィだけに書くにはもったいないので、ブログもやりましょうよ」という意味の書き込みをしたことでした。
そして、津堅さんはミクシィ日記に、次のような意味のことを書かれました。
(残念ながら、日記は「友人まで公開」です。ご本人の許可をとって、私なりにざっくりとまとめさせていただいたものを下に書きます)
ブログを始めようかと思ったが、次のような問題がある。
- 労力がかかる
- 妙なコメントを毎回つけにくるような人がもし現れたときに面倒
- ブログで発表した自分の文章がネット上でどう扱われるか不安感がある
一方、ブログの効用は、
- 楽しそう
- 仕事の依頼が増えるかもしれない
それに対するコメントとして、上述の氷川竜介さんが、次のように書かれました。
(コメントを、直後にご自身の日記に加筆の上転載されたもの。残念ながら、こちらも日記は「友人まで公開」なので、ご本人の許可をとって、抜粋させていただきます)
「ブログの動機とメリット」
<旧原稿の掲載>(→引用者注:http://hikawa.cocolog-nifty.com/hyoron/)
「ウェブ進化論」などを読んでいると「あちら側」にプレゼンスがあるかないかで、この先の自分の価値が変わるのかと思い始めたからです。<単行本にした方が有利では?>
無料で解放したら単行本化に水をさすかなとずっと思ってましたが、その辺の事情は2〜3年前と完全に逆転していると気づきました。単行本化が至難である出版事情のある昨今、むしろウェブにプレゼンスがある文献、それを多く有する著者の方が、かえって出版確率が高くなると踏んだのです。※これはネットがすでにケータイ派、PC派と分離しているように、ネット派、書籍派みたいな断層が生じ始めているという直感によります。つまり、ネットでタダで読めたからいいやと思っている人は、書籍はやっぱり買わないのではないか、というようなこと。まだ考え中ですが……。
まったくその通りだと思います。
編集者の目についた方が出版の確率が上がる、というのは確実でしょう。
私も最近、ソフトバンククリエイティブ様や毎日新聞様などでライター活動をさせていただいていますが、これは営業したからではなくて、編集者・記者の方が、私の活動をブログや「RGN」というイベントで知って、お声をかけてくださったからです。
(逆にいま、本を書きたいと思って営業を始めましたが、空振りしまくりです。興味がある出版関係の方がここをご覧になっていたら、ぜひお願いします。と宣伝しておく)
この話で思い出すのは、岡田斗司夫さん(「BSマンガ夜話」「BSアニメ夜話」でおなじみ。http://putikuri.way-nifty.com/blog/)
が、書籍や過去の連載を丸ごとネットに載せていることです。http://www.netcity.or.jp/OTAKU/okada/library/lib.html
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これはいち読者としてありがたいと同時に、客観的に見て、もったいない載せ方だと、私は思います。
その理由は、簡単。
ブログではないから。
まあ、掲載を始めた時期が、ブログが一般化する前だったとか、仕方ないのですが。
有用なコンテンツを、ただテキストだけウェブに置いておくのは、ありがたいけどもったいないことなのです。
その理由は、トラックバックとアフィリエイト、これに尽きます。
アフィリエイトというのは、amazonの本を紹介して、それが売れると紹介料が入るというやつです。
はい、お気づきですね。上の文中にやたらと、名前が出てきた方の著書が並んでて、読みにくかった。そうでしょうそうでしょう。
わかっています。でも、それにはそれなりの理由があります。
アフィリエイトの効用に関しては、氷川さんも指摘しています。
長くなるので後で別のエントリを立てるつもりでいますが、私なりの結論を先に言うと、「アマゾンを無駄に儲けさせるのはもったいない」ということです。
それはさておき、まず、トラックバックについて論じましょう。