ネズミは、午前3時台に現れる。
そのため、眠れない毎日が続く。

昨夜は、棚の上で走り去る姿を再び目にした。
窓を開け、数十分の攻防の後、うまく外に追いやることに成功した。

しかし、外に追いやった直後、天井を走る音がする。
どうやら、窓の外と、天井裏には出入り口があるらしい。

とりあえず、部屋から閉め出すことには成功したようだ。

そして今夜。
午前2時、部屋の中で敵の気配がする。

敵は、まだ部屋の中に潜んでいたのだ!
他の1匹がまだいたのか。それとも昨夜の1匹が違う径路で進入したのか。それはわからない。

こちらの気配を殺して待つこと数十分。
ネズミは、姿を現した。

先日開けた、ふすまの穴に入ろうとしている。
しかし、私はそれをガムテープで塞いでいたのだ。

押入れから再び出てきたかどうか、わかるようにという作戦だったのだが、裏目に出てしまった。
敵は、押入れの中ではなく、外にいたのだ。

ネズミは、自分が開けた穴がないことを不思議に思うように、一瞬「?」というそぶりを見せて止まった。

ゴキブリであれば、この瞬間に叩き潰すところだが、ネズミ相手ではそうもいかない。

ネズミは、物陰に隠れてしまった。

とりあえず、ガムテープをはがし、その場から離れてこれを書いている。
ネズミは、道が塞がれたのを学習し、もうそこから戻ろうとはしないのだろうか。
そこから帰ってもらわないと、ネズミを部屋に閉じ込めたまま朝を迎えねばならない。

眠れぬ夜は続く。