東京・静脈

東京ジオサイトプロジェクト

写真いっぱい:http://d.hatena.ne.jp/pirori/20040423#1082726832さん

http://d.hatena.ne.jp/manpukuya/20040421#p1さんで知りました。虎ノ門の地下に、巨大なトンネルを掘っているらしい。この金・土だけ一般公開するとのこと。
がんばって早起きして行ってきました。9時40分頃到着。「30分待ち」の札が。本などを読みながら待つ。
実際、30分ぐらい経つとヘルメット・パンフレットを渡された。あえて何の予備知識も持っていかなかったのだが、パンフレットは並ばされているときに渡してくれた方がいいと思った。受け取ってからはずんずん進んで読む暇がない。
パンフレットには「前田建設工業株式会社ファンタジー営業部http://www.maeda.co.jp/fantasy/という署名が。「ドラクエ課」とかよりすごい名前だな。謎。

午前中の客層だが、まぁふつうの20〜30代男子が大半で、次に多く見たのがデートカップル。あと、なぜか中高生女子仲良しグループとかもいた。どこで情報を仕入れたんだろう?
その他、中高年、家族連れ、キモオタがそれなりに。いや、私も世間一般から見るとキモオタなわけだが、私から見てもこれはヤバすぎるだろ、いうキモオタが少しおったのだよ。

エレベータで地下へ。下調べをしていかなかったので、基礎的な情報から丁寧に説明していただく。
シールドマシンで掘ろうとしている共同溝とは、ライフライン(水道管・送電線・通信用ケーブル)を通すためのトンネル。道路の下を掘るのは、国の土地じゃないと権利関係が難しいからだそうで。24時間体制で掘り、1日に10メートル掘れる。現場は、ヘルメットの肉体労働者が数十人とか働くのをイメージしていたのだけど、7〜8人とかでOKとのこと。マシンはGUI+マウスでというインターフェイスで操作され、操作するのも1人。→写真http://d.hatena.ne.jp/yms-zun/20040425#1082865037さん。
前田建設工業の岩坂照之さん、丁寧でわかりやすい説明、どうもありがとうございました。よくわかりました。
検索してみたら、http://www.japandesign.ne.jp/HTM/MAGAZINE/webdesigning/200402/ 「Web Designing 2004年 2月号」に岩坂さんのインタビュー記事が載っているらしい。

壁にはプロのカメラマンが一人一人撮影した、現場の関係者がポーズを決めた写真ポスターが貼ってあったり。家族の人とかうれしいだろうなあ。本人は一生の記念になりますな。

マシンやトンネル自体は、「巨大!」と言われてたのでアホみたいに巨大な空洞を想像していたのだけど*1)、思っていたよりは小さかった。掘ろうとしている横穴は地下鉄のトンネルとかと比べると格段に小さいし。
会場となった縦穴はたしかに大きいけど、どっちかというと地下というより、露天掘りして屋根つけたような感じがする空間(この縦穴はどうやって掘ったんですか、という質問が続出していて、対応されている方が大変そうだった)。
http://d.hatena.ne.jp/bad/20040426さんの写真ではすごく広い空間に思えるのだけど、私の実感ではこの写真から受ける印象の1/4ぐらいの広さかな?

あと、予想してたより深くなかった気がする(ライフラインなんだから深く埋めすぎると不便でしょうがないだろうが)。国会議事堂前駅大江戸線とかの方がずっと深い気がする。
と、思ったらキーワード「国会議事堂前」に記述があった。

Q. 地下鉄の中で、一番地下にあるのはどの駅ですか?
A. 千代田線の国会議事堂前駅は、地面の下に6階建てのビルがあるような構造になっています。地面から地下鉄の走るレールまでの深さは37.9メートルもあり、東京メトロの中で一番深い駅です。
東京メトロQ&A

日本の地下鉄駅で最も深いところにあるのは、都営大江戸線六本木駅(地下42.3m)である。

で、今日見たのは、
http://www.geo-site.jp/03/03.html

第2展示室は作業用エレベータでさらに地底へ。深さ40mの発進台にセットされたシールドマシン掘削部本体を目の当たりにする。人目に触れたことのない切刃部やマシン内部をのぞき土圧との闘いに迫る。

と、あるので深さはほとんど同じなのか。空間が広い(降りていく道が広い)から、あまり深く潜った感じがしないのかな?


すでに掘られた一回り小さいトンネル(麻布共同溝)がすでにできていて、そこで地底写真家の方の写真展が。
http://www.geo-site.jp/04/04.html

地底から都市の変貌を見つめ続けるカメラマン内山英明氏の地底写真展。進化し続ける日本の地下、その驚くべき現実と神秘の宇宙をここで体感する。 JAPAN UNDER GROUND Ⅱ写真展のリアル地底会場バージョン。

以前六本木ヒルズで見た、東京の展望台から展望台的な東京模型を見るという企画http://d.hatena.ne.jp/AYS/20030912と対な感じ。こういう、鑑賞する場所自体が意味を持ってくる展示は面白い。

時間がなくてじっくり見られなくて残念。壁(セグメント)に「及川奈央参上!」というサインというか落書きが。誰?? 写真→http://d.hatena.ne.jp/tk1000/20040424さん


思ってたより男のロマン度は若干低かったけれど、普段入れないし、完成してからはまず知る機会自体がない、都市のこうした裏側を見せてくれるイベントは大変面白かった。
2日間だけの催しとは思えないほど、展示物等は整備され、説明員の方々も丁寧で、一般人向け危険防止のネットといったものもちゃんとしていて、すごく手間とお金をかけてある、ものすごく好感度の高いイベントだった。入場料払ってもいいぐらい(いや、無料の方がもちろんいいけど)。

*1:パトレイバー』とかの影響もあるのかな? 東京ジオサイトプロジェクトはなんかバビロンプロジェクトと似てるし。今回、シールドマシン(掘削機)のことを「ロボット」と呼んでいることは知らなかったので、別に人型ロボットを想像していたわけではない。