こどもの時間

最近見た『刑事コロンボ』のうち、「逆転の構図」「歌声の消えた海」「5時30分の目撃者」が犯人が特定の他人に罪をなすりつけようとしたものである(ひとつはなすりつけようとしたのかどうか微妙なところであるが)。こういう犯人は完全犯罪度が高いのでミステリ度は上がるのだろうが、主に犯人視点で進行するコロンボのような番組の場合、卑劣な分犯人に感情移入しづらいという欠点がある。
「5時30分の目撃者」は「二枚のドガの絵」に次ぐ気の利いたオチの作品である。邦題もいい。邦題がいいといえば「逆転の構図」もだが。

という話とはあまり関係ないのだが、複数の人から進められたので、最近見ていながらもいまいち面白さがわからなかった『特捜戦隊デカレンジャー』。今回はミステリ仕立てだったのでけっこう楽しめた。しかも犯人は視聴者には伏せられ(大人ならだいたい察しはつくが)、一般的な悪人顔ではない。犯人は、たまたま暴れていた怪人に罪をなすりつけ、デカレンジャーたち(と視聴者の子ども)は最初はそれに騙される。

2004年3月21日(日) 第6話 グリーン・ミステリー 荒川稔久 竹本昇

http://www.tv-asahi.co.jp/dekaren/story/0006/index.html
http://www.toei.co.jp/tv/user/program/browse3.asp?Command=Old&StrNum=6&SID=196
http://www.toei.co.jp/tv/user/program/read_story3.asp?Command=New&SID=196#preview

事件のカギを握るヒントのひとつが現場に落ちていた、買い物帰りの被害者が持っていた冷凍ピラフ。見つけたのが「グリーン」ということもあってか、「植物星人が「野菜ピラフ」を食うのか?」と思わせられるのだが、これはそういう意味ではなかった(ミスディレクションってわけでもないが)。単に溶けていた→買い物してから時間が経っていたという推理を導くもの。
レッドたちはいつも通り、なすりつけられた犯人を処刑しようとするが、裁判所の許可が下りない(裁判所、わかってるんなら捜査の意味ないじゃん。検察はどういう仕組みなんだ?)。処刑できないことにすごく不服そうなレッドたち。キャラづけとはいえヤバいんじゃないかこいつら?
その後、グリーンの冷静な捜査と、(「やるときゃやる」というキャラ設定の紹介のための)やや強引な方法によって真犯人が判明。真犯人は処刑の許可が下りたので、例によってその場で銃殺刑。
これまでは敵もロボに乗って主人公ロボと闘っていたので新しい・予算大丈夫なのかと思ったのだが、今回からやっぱり怪人の着ぐるみが巨大化するお決まりのパターンが登場。巨大怪獣なら周辺への被害を考えるとその場で処刑するのもやむなしという気がするが、これまでのように人間サイズの異星人をその場で処刑してしまうのは見てて気持ちよいものではない。別に死刑廃止論者ではないのだけれども。
ちなみにオンドゥルの方は見てません。