VR in Edo

チケットをいただいたので、江戸東京博物館「特別展「円山応挙 <写生画>創造への挑戦」展」(3月21日まで)に行ってきた。
江戸東京博物館に行ったのは二度目。前回は駆け足でしか見れなかった常設展を今度はゆっくり見ようと思ったんだけど、応挙をじっくり見てたらやっぱり今回も常設展はほとんど見れなかった。
応挙展だが、日本の絵をあまり解さない私でもけっこう楽しめた。ガラガラであろう平日の夕方を狙っていったのにけっこう人が入っていて絵を独り占めできなかったのを見ると、休日はギュウギュウなんだろうな。大人気っぽい。
大英博物館蔵の「花鳥図」が長らく中国の絵だと思われていたように、この人の絵は中国っぽいのが多い。西洋的な遠近法の絵を若いときに描いていたから西洋の影響なのかと思ったら、中国の影響のようだ。
帰ってからネットで検索してたら気づいたのだけど、イトイ新聞で特集してたのか。http://www.1101.com/edo/
江戸の覗きからくり(覗き眼鏡)http://www.1101.com/edo/2004-02-26.htmlを体験できたり。
それにしてもテーマが多岐に渡っている。あと犬とかを可愛く描いていてhttp://www.1101.com/edo/2004-03-04.htmlアイフルのCMかと思った。
しかし展示の仕方が美術品保護のため仕方がないとはいえ、あんましよくない。照明が落とし気味でよく見えないし、反射するガラスケースごしなのでいまいち迫力が伝わってこない部分も。
滝の絵は「ないはずの水しぶきが見える」とか、鶏の絵は「当時絵の中の鶏が逃げ出すんじゃないかということで囲っていた」なんて解説にアオリがあるんだけど、いくらなんでも誇張しすぎだろうと。展覧会見に行った人の感想をネットで検索したら、解説の通りの感想を書いてる人々がけっこういるが、ホントかぁ?
襖絵のトリッキーっぷりはけっこう面白かった。http://www.1101.com/edo/2004-03-08.htmlには載ってないけど、ピカピカの床の間に絵を映して水面に見立てたりとか。
「上座に座った人は襖絵の風景を見下ろす構図になり、下座に座った人は見上げる構図になってる」とも解説に書いてあったけど、あんまし実感できなかった。
照明が暗いといえば、照明が暗いのに展示の解説文に使用しているフォントの線が細く、読みづらかった。こういう展示ユーザビリティにあまり配慮してないのもちょっと気になった。
最後には現在所在が不明になってしまっている応挙の絵が昔のオークション用画集(モノクロ)から引かれて展示されていた。すでに二ヶ所に巡回していて(東京が最後なのかな?)、この展覧会をきっかけにその存在・所在が明らかになった(それまでは個人蔵で埋もれていた)応挙の絵が今回は数点展示されていた。こういう発見を導くというのは、他の展覧会ではそんなにないことだと思うので、けっこう意義深いと思った。

常設展示内のミニ企画展は「物語絵本のひろがり-童話になった物語」http://www.edo-tokyo-museum.or.jp/museum/midokoro/jo_200402.htm
桃太郎vs金太郎という夢の異種格闘技が!(「桃太郎扶童丸取組図」(1847)扶童丸=金太郎)  種目は相撲なので、金太郎が有利じゃないかと思ったら、行司は桃太郎の家来のキジなので判定は有利か? 金太郎のクマは左でなんか応援(?)してます。
本日のニアミスさん?:http://www.myprofile.ne.jp/blog/archive/nonnnonn/155
・椿さん(お昼頃行かれていたそう)

常設展を駆け足で見直したのだけど、昔の銀座の模型が。前に見たときは銀座に行ったことがなかったので、もう一度見てみると面白かった。
教会か何かの模型は、ニコライ堂のだったのか。この前見た旧岩崎邸http://d.hatena.ne.jp/AYS/20040223と同じコンドルが設計。そういえばまだ実物を見てなかった。
というわけで、帰りに中央線を御茶ノ水で降りて夜のニコライ堂を外から眺め、丸の内線で帰宅。