スクウェア・エニックス社長の講演会はあまり人気がない?


2006年11月21日 (火)午後6時から、本郷の東京大学スクウェア・エニックス和田洋一社長の講演会がありますよ。


イベント案内 | 2006-11-21 (火): 日本デジタルゲーム学会DiGRA JAPAN)第1回公開講座「日本のゲーム業界の現状と展望」 - DiGRA JAPAN | 日本デジタルゲーム学会
http://www.digrajapan.org/modules/eguide/event.php?eid=13



が、この講演会、予約の集まりが悪い。
6日前の15日午前8時の段階で、たった18人しか予約していませんでした。
それと前後して、「人数が少ないからみんな来てよ」というメールがどこからか、ゲーム関係の研究者・業界人に回ってきたりしてやや持ち直し、いまこれを書いている17日10時30分現在で45人に。
しかし、定員数120人にはまだまだです。



設立総会のときは、別に有名人の講演とかはなかったけど、多数の人が押し寄せました。(数えなかったけど、100〜200人ぐらいはいたような?)

ITmedia +D Games:「ゲーム学」の確立を目指して――日本デジタルゲーム学会が設立
http://plusd.itmedia.co.jp/games/articles/0605/20/news001.html
本格的なゲーム研究を目的とした、日本デジタルゲーム学会DiGRA Japan)設立! / ファミ通.com
http://www.famitsu.com/game/news/2006/05/19/103,1148046713,53545,0,0.html




この間の芝村裕吏さん(『ガンパレード・マーチ』制作者。現、株式会社ベック 開発部芝村組組長)のときは、約70人が来ました。
デジタルゲーム学会:「ガンパレ」の芝村さん講演 ゲームの独創性など語る (まんたんウェブ)
http://mantanweb.mainichi.co.jp/web/2006/10/post_437.html




それなのに、なんなの? この注目度は。
スクエニの社長だよ?
ファイナルファンタジー』とか『ドラゴンクエスト』出してる会社の一番えらい人だよ?


しかもそれだけじゃなくて、社団法人コンピュータエンターテインメント協会CESA)会長だよ?
CESA会長っていうと、日本のゲーム業界のリーダーだよ?
日本のゲーム業界の黒幕は別にいるらしいけど
CESAって知らないかもしれないけど、東京ゲームショウとかを主催しているところ。



やっぱり広報不足ということなんだろうなあ。
これだけの大イベントなんだから、DiGRA JAPANのサイトのトップにデカデカと載せればいいのに、よーーーーーーく見ると、下の方に

イベント案内(DiGRA JAPAN)
04/28 日本デジタルゲーム学会DiGRA JAPAN)入会のご案内
11/21 日本デジタルゲーム学会DiGRA JAPAN)第1回公開講座「日本のゲーム業界の現状と展望」 [空]
一覧...

って書いてあるだけだし。
DiGRA JAPANやIGDAのニューズレターをとってる人はともかく、一般の人は知りようがないわな。

ここに書くことで、一人でもこの講演会の存在を知る人が出てくれればと思って書いてます。
というわけで、みんなもいますぐ予約だ!


公演時間は1時間になってるけど、まあ、そんな短いのはもったいないので、延長されるのではないかと勝手に予想。


無料だし、「なお、今回月例会に関しましては雑誌・メディア等の取材・記事掲載はお断りしておりますので、ご了承ください。」ってことなので、実際に行って聞いたほうがいいと思います。



それにしても、この取材禁止措置も解せないけど(スクエニ広報の意向??)。
どうせゲーム好きの東大生とかがブログにレポートを書くことになるんだから、ちゃんとしたメディアにも書いてもらった方がいいのになー。


まあ、その分ぶっちゃけた話が聞けることを期待しましょう。


http://www.digrajapan.org/modules/eguide/event.php?eid=13

[空] 2006-11-21 (火) 日本デジタルゲーム学会DiGRA JAPAN)第1回公開講座「日本のゲーム業界の現状と展望」
担当者 s-yamane 登録日時 2006-11-10 17:15 (318 ヒット)
日本デジタルゲーム学会DiGRA JAPAN)第1回公開講座「日本のゲーム業界の現状と展望」(11月21日)

開始時間 18時00分
定員数 120人 (予約数 45人)
予約締切時間 2006年11月21日 17時00分
 日本デジタルゲーム学会第1回公開講座の日時が決定いたしましたので、ご連絡いたします。
 日時が火曜日と、変則的な日程となっておりますが、奮ってご参加頂ければ幸いです。

 日本デジタルゲーム学会 第1回公開講座
テーマ:「日本のゲーム業界の現状と展望」

登壇者:
和田 洋一氏
(社団法人コンピュータエンターテインメント協会CESA)会長
 株式会社スクウェア・エニックス 代表取締役社長)
馬場 章
日本デジタルゲーム学会DiGRA JAPAN)会長
 東京大学大学院情報学環 教授)
※講演は対談形式となります

司会:
新 清士
(国際ゲーム開発者協会日本(IGDA日本)代表)

日時:2006年11月21日(火) 18:00〜19:00

場所:東京大学本郷キャンパス 工学部新2号館9階 93B教室
(地図)http://www.u-tokyo.ac.jp/campusmap/cam01_04_18_j.html
定員:120名

 ご参加の際には下記のフォームからお申し込みをお願いいたします。
 公開講座となっておりますので、今回は参加費は無料となります。

 なお、今回月例会に関しましては雑誌・メディア等の取材・記事掲載はお断りしておりますので、ご了承ください。


↓ちなみに、スクウェアと合併する前の、エニックスという企業については、詳しい本が出ている。なぜ『ドラクエ』は生み出されたのか。

エニックスの飛翔―実録・ゲーム業界戦国史

エニックスの飛翔―実録・ゲーム業界戦国史

↓ゲーム業界全般に関しては、橘寛基さんが、ゲーム業界にまつわるあらゆるトピックをきれいにまとめた本を最近出されたので、ゲーム業界の必要十分な情報をサクっと得たい人は必読。(表紙は胡散臭いですが、内容はまともです)橘寛基さん:昔やってた深夜番組「トゥナイト2」のゲーム特集に出ていたヒゲのディレクター。以後、ゲームジャーナリストとして活躍中。ブログ:橘寛基の『ブログ de Gamersta!』/ウェブリブログ http://gamersta.at.webry.info/


↓ちょっと情報が古いのが難点けど、ゲーム業界の話をもっと読みたいなら、ファミ通の浜村氏の本も。

浜村通信 ゲーム業界を読み解く

浜村通信 ゲーム業界を読み解く

森川嘉一郎さんがアキバを分析「おたくと秋葉原」講演

先日(id:AYS:20061106)、開催を紹介した森川嘉一郎さんの講演会ですが、14日付けで私が書いた記事が毎日新聞のウェブに載りました。(ちなみにこのエントリを書いているのは15日)。

学習院大:森川嘉一郎さんがアキバを分析 オタクは男女別行動−ゲーム:MSN毎日インタラクティブ
http://www.mainichi-msn.co.jp/entertainment/game/gamenews/news/20061114org00m300034000c.html

学習院大:森川嘉一郎さんがアキバを分析 オタクは男女別行動 (まんたんウェブ)
http://mantanweb.mainichi.co.jp/web/2006/11/post_486.html

内容の概要は、上のリンク先に書いた記事を読んでいただくとして。
ここでは写真レポート。

学習院大構内のこの掲示をたまたま見つけたので、私はこの講演会を知ることが出来た。

↓会場はこの建物。

↓ネット端末やらエスカレーターやら、すごいな。

↓会場はこんな感じ。中高年も目立つのは、生涯学習講座みたいなのがあって、単位が取れるのかな?

↓森川さんのスライド。秋葉原がオタクの街になった理由の話。

↓森川さん撮影のコミケ図。すごい。

ネットでの反応(ブログ検索したけど、ほとんど記事をコピペしただけなところが多い。ここに挙げるものはもちろんそうではないもの):

宛先のない郵便 - 講演の内容:おぼえがき
http://d.hatena.ne.jp/eniti/20061110/1163138160
詳しいレポート。

趣味のいろいろ観測日記 - PS3とか、色々雑記。
http://d.hatena.ne.jp/Akitsuki/20061115

森川氏の評論で一番残念なことは、秋葉原の街が、実は戦後の闇市文化から今のオタク文化まで重層化して存在している言う視点がかけていることにあると思う。
これが無いと、秋葉原の混沌とした人・モノ・店の雰囲気を説明することは難しい。

そういう視点もあると思うけれども、もっと深く、とかいう話かな?

ファンキー通信秋葉原はなぜ流行の最先端スポットになったか?
http://news.livedoor.com/webapp/journal/cid__2677065/detail
中沢新一『アースダイバー』に言及があるようですね。

趣都の誕生 萌える都市アキハバラ

趣都の誕生 萌える都市アキハバラ

アースダイバー

アースダイバー

なぜ売れる?アキバ系商売のしくみ

なぜ売れる?アキバ系商売のしくみ

萌える聖地アキバ 秋葉原マニアックス

萌える聖地アキバ 秋葉原マニアックス

アキバのディープな歩き方 アキバBlog 2005

アキバのディープな歩き方 アキバBlog 2005

学習院大学で森川嘉一郎さんの「おたくと秋葉原」講演

9日木曜日、午後6時から学習院大学で、オタク・秋葉原研究の第一人者、森川嘉一郎さんの講演会がありますよ。


http://www-cc.gakushuin.ac.jp/~corp-off/otaku.html


連続講演会 越境する愛/交差するジェンダー 第3回
おたくと秋葉原


講師 森川 嘉一郎
桑沢デザイン研究所特別任用教授
早稲田大学理工学部総合研究センター客員研究員


森川氏は『趣都の誕生萌える都市アキハバラ』(幻冬舎)において、秋葉原の変遷を趣味と都市空間の融合として論じられました。また、2004年にヴェネチア・ビエンナーレにて開催された第9回国際建築展では、日本館展示「おたく:人格=空間=都市」のコミッショナーを務められるなど、この分野の第一人者としてご活躍されています。本講演ではおたくについて、現代日本社会に現出した「萌え」というひとつの「愛」のかたちを中心にお話していただう予定です。

日時 11月9日(木曜日) 18:00〜20:00
会場 学習院大学西2号館501教室(目白キャンパス)
主催 学習院大学大学院人文科学研究科「身体表象文化学プロジェクト」
共催 学習院大学文学会

事前申し込み不要・参加費無料

(ギャー、手打ちで写すの疲れた。リンク先、なんで画像にしておくかなあ)

ちなみに、学習院大の構内マップはこれ:
http://www.gakushuin.ac.jp/m_map/index2.html

私は行く予定です。

趣都の誕生 萌える都市アキハバラ 10+1〈No.25〉特集 都市の境界/建築の境界

エヴァンゲリオン・スタイル

エヴァンゲリオン・スタイル

『萌えるアメリカ〜米国人はいかにしてMANGAを読むようになったか』

先週行われた、米国で日本のマンガを出版してきた、堀淵清治さんの
『萌えるアメリカ〜米国人はいかにしてMANGAを読むようになったか』

萌えるアメリカ 米国人はいかにしてMANGAを読むようになったか

萌えるアメリカ 米国人はいかにしてMANGAを読むようになったか

の講演会http://www.aoyamabc.co.jp/events200610.html#ao20061024_1に行ってきたのですが、この模様も、めでたく毎日で記事になりました。


ちなみにこの本、伊藤剛さんの『テヅカ・イズ・デッド』、東浩紀さんの『動物化するポストモダン』、本田透さんの『萌える男』などとは違って、「萌え」分析の本ではありません。
本文には、「萌え」という表現は(たぶん)まったく出てきません。
堀淵さんご本人がこの方がウケると思って名づけたそうです。さすがビジネスマン。


でも、この本、米国の出版制度がよくわかって大変面白いです。
講演でも聞き手として登壇した賀川洋氏(洋版社長)の著書『出版再生−アメリカの出版ビジネスから何が見えるか』(文化通信社)も、同じく参考になります。

出版再生 ― アメリカの出版ビジネスから何が見えるか

出版再生 ― アメリカの出版ビジネスから何が見えるか



講演では、聴衆のほとんどがスーツを来たビジネスマンで、翻訳ビジネス関係者が多かったです。萌えに詳しそうな、秋葉系は迷い込んでいませんでした。
また、会場には、著名な評論家の夏目房之介さん・藤本由香里さんもいらしていて、夏目さんはブログで詳しい感想を書かれています。


なお、夏目さんも『マンガ 世界戦略―カモネギ化するマンガ産業』で海外マンガ事情を論じていらっしゃいます。

マンガ 世界戦略―カモネギ化するマンガ産業

マンガ 世界戦略―カモネギ化するマンガ産業

他に、アメリカのオタク事情の本といえば:

オタク・イン・USA 愛と誤解のAnime輸入史

オタク・イン・USA 愛と誤解のAnime輸入史

参考までに、上に挙げた「萌え」の議論に興味がある人用図書↓

テヅカ・イズ・デッド ひらかれたマンガ表現論へ

テヅカ・イズ・デッド ひらかれたマンガ表現論へ

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動物化するポストモダン オタクから見た日本社会 (講談社現代新書)

動物化するポストモダン オタクから見た日本社会 (講談社現代新書)

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萌える男 (ちくま新書)

萌える男 (ちくま新書)

『ガンパレード・マーチ』の芝村裕吏氏が東京大学で講演

10月27日に、日本デジタルゲーム学会(DiGRA JAPAN) 第5回月例研究会「ゲーム世界観の作り方とその実践」を聞きに、本郷の東京大学まで行ってきました。

http://www.digrajapan.org/modules/eguide/event.php?eid=12

講演したのは、ゲームデザイナーの芝村裕吏氏。
高機動幻想ガンパレード・マーチ』『暴れん坊プリンセス』『新世紀エヴァンゲリオン2』『式神の城』『絢爛舞踏祭』や、TRPGAの魔法陣』などを手がけた方です。
アルファ・システムの芝村さん、という感じで有名ですが、現在は株式会社ベックに所属されているとのこと。
そういえば、何かで「ガンダムのゲームを作れと言われている」と発言されていたような気がするのですが、どうなったんでしょう。



講演のタイトルは「ゲーム世界観の作り方とその実践」。


私のレポートが、毎日新聞のサイトに載りましたので、まずはそちらをご覧ください。

芝村氏は、大変話が面白い、上手い方でした。長年企画を担当されてきたので、プレゼン慣れしているということでしょうか。


以下、芝村氏の発言を私がメモしたものから。

  • かつてゲームは表現能力が低く、クリエーターが作りたいものと、表現できるものが乖離していた。だから、実際の画面には出てこないイメージイラストが描かれた。つまり、以前はゲームの中に入っていないイメージを世界観と呼んだ。
  • なぜ映画は現代を舞台にしたものが多いのか。それは、フィルムで撮影するため、対象を新たに作らなくて済むようにだ。
  • ゲーム制作は川の流れにたとえられる。上流には企画者という源泉があり、下流に行くにしたがって川幅が広く、つまりたずさわる人数が増えていく。そしてこの流れは逆行することはない。つまり、最下流のバグをチェックする人が企画内容を変えたりするようなことはない。
  • ゲームは商品であって、利益を得るには、独創するか模倣するしかない。独創と模倣の割合はだいたい1対20。20本の独創性のないソフトに対して、独創的なソフトが1本という意味でもあるし、1本のソフトの中にも、他のゲームの模倣が20あるならば、そのゲーム独特の要素1がある、というのが普通。だが、独創、つまり誰も見たことがないものというのは、誰も理解できないという可能性があり、売れないという危険性がある。だから独創性のないソフトばかりになる。独創的なソフトを出す場合は、「どうせ売れないなら」と変なものを出してみる不況のときか、あえてゲーム会社が攻勢をかけるとき。後者の例は、プレイステーションを出した当時のソニー・コンピュータエンタテインメント
  • ゲームを企画する際、まずジャンルを決める。その次に、世界観を作る。ここで、世界観にオリジナリティを入れる。たとえば、「ドラゴンクエスト」のようなゲームだが、宇宙船が出てくる、など。ここでの宇宙船が、独創の部分。
  • 企画を立てるとき、簡易なキーワードで表現することが必要。ゲームプロデューサーの広井王子さんはこの天才で、「大正ロマン、美少女、宝塚、ロボット」というキーワードから、「サクラ大戦」を生み出した。
  • ジャンルを決め、世界観を作ったら、次に考証を行う。これは、キーワードに肉付けをする作業。たとえばキーワードが「土管に住む美少女」なら、なぜ土管に住んでいるのか、トイレはどうしているのか、など細かいところまで矛盾がないように設定を決める。
  • 世界設定を用意しなければならないものが多いほど、資料が必要になり、ゲーム制作に時間がかかってしまう。最近欧米で第二次世界大戦を舞台にしたものが多いのは、資料が容易に手に入り、ゲームデザイナーが企画を考えている間にも、グラフィックを描く人が作業ができるから。
  • ゲームは、いつ、どこで、どんな商品を出すかが重要。たとえばサッカーゲームはワールドカップの時期を逃すと売れなくなる。昔は90日でゲームが作れたので、このタイミングを設定しやすかったが、現在は制作に時間がかかり、思うようにいかない。911のテロのためにあわや発売中止になりかけた「ビルバク」のような不幸な例もある。
  • 芝村氏が「ガンパレード・マーチ」などの複数のゲームで、「無名世界観」(通称「芝村ワールド」)と呼ばれる共通する緻密な世界設定を使っているのは、新しく設定を考えなくてすむため。最初に緻密に考証しておけば、後で再利用でき、制作時間を短縮できるから。スタッフも世界観を熟知しているので、急速にゲーム制作をスタートすることができる。これが強み。

(追記)小野憲史さんのSlash Gamesでの記事に、詳しくまとめられています。
ガンパレ開発者が語る「ゲーム世界観の作り方」とは― DiGRA JAPAN月例会
http://www.rbbtoday.com/news/20061030/35360.html


講演後、ご挨拶させていただいて、個人的に質問させていただきました。
長々とお話しできる雰囲気ではなかったので、いまいち突込みが足りませんが、せっかくなので書いておきますね。(正確ではない可能性があります。ご注意を。)

──今回、わかりやすいキーワードというお話がありました。『ガンパレ』のゲームシステムはすごく言葉で説明しづらいと思うんです。設定なら、「学園もの、ロボット」とか、ある程度想像がつくのですが、ゲームシステムのキーワードというのは?


芝村氏:「AI、ストーキング、女の子、××(※聞き取れず)」ですね。戦争のところは根本キーワード(※詳細不明)で作っていて。


──やはりAIですか。『ガンパレ』は、これまでにないシステムでしたし、デバッグが大変そうですよね。


芝村氏:死ぬほどかかりましたね。1年半ぐらいかかっちゃいました。とんでもない赤字でしょう。


──いやいや、その後の展開で十分回収されたのでは。


芝村氏:『ガンパレ』だけでは黒字にはなってなかったんじゃないですかね。


──でもたとえば、『ガンパレ』のAIエンジンが、その後の作品でも活かされていると。


芝村氏:いえ。ゼロから作り直しています。時代が変われば技術も変わるので作り直しですよ。

この講演会に言及している方:
http://kibokan.sblo.jp/article/1604690.html
http://perl.txt-nifty.com/note/2006/10/post_2e41.html
http://d.hatena.ne.jp/gyoxay330/20061027
http://d.hatena.ne.jp/kenjiito/20061027
(以下、追記)
http://perl.txt-nifty.com/note/2006/10/post_984c.html

アルファ・システムサーガ

アルファ・システムサーガ

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ロールプレイング・ゲーマー vol.15―TRPG専門誌

ロールプレイング・ゲーマー vol.15―TRPG専門誌

Aの魔法陣リプレイブック~式神の魔法陣編~ (ログインテーブルトークRPGシリーズ)高機動幻想ガンパレード・マーチガンパレード・オーケストラ 緑の章 ~狼と彼の少年~(限定版)

Game For Two

上野から渋谷へ。
13時〜16時、渋谷イメージフォーラムで桝山寛さんのテレビゲーム文化論講座。
http://www.kuropanda.jp/blog/archives/2004_08_06.html#000185
http://www.kuropanda.jp/blog/archives/2004_08_10.html

http://www.imageforum.co.jp/school/summer/game.html

■TVゲーム文化論
現在、私が携わっているゲーム関連の仕事は二つある、一つ今夏、日本で初めて国立の博物館で開かれるゲーム展。もうひとつは、「世界で一番売れているゲームソフト」のコンサルタントだ。前者にはゲームの歴史、後者には現在から未来が詰まっている。ゲーム文化が、いつ、どのようにして始まり、これから、どこに向かおうとしているのか、その二つを題材に考えてみたい。(桝山寛)

■講師:桝山寛(メディア・プロデューサー)
■講座日程:8月9日(月)〜11日(水)
■時間:午後1時〜4時
■受講費:8,000円
■定員:40名

■講座内容:
(1)上野の科学博物館で7月から9月に開かれるゲーム展の映像を使い、ゲーム文化の歴史を概括する。特に、1950年代から1970年代にかけての黎明期において、アメリカのポップ・カルチャーがどのようにゲームに影響したかに焦点をあてる。

(2)ゲーム文化の歴史、その2。1970年代以降、日本製のゲームが、海外でウケた部分、そうでもなかった部分の違いに着目する。また、「世界で一番売れているゲーム」の紹介とその開発経緯などにもふれる。

(3)ゲストにゲームアナリストの平林久和氏を迎えて、「ゲーム文化のこれから」について対談。TVゲームのみならず、世界の政治、経済状況も含めたかなり中身の濃い対談になる予定。

時間があれば詳しくレポートを書きたいところなのですが。
実にためになる話でした。黎明期のゲーム史に関しては、私も知らない話満載。
というか、そもそも私のゲーム黎明期の知識って、桝山さんご本人か、その周辺の方が書いた本で得た知識がほとんどなんですよね。(洋書もちょっとは読んでますが、だいたいかぶってるので)
逆に言うと、日本では桝山さんたちぐらいしかその辺の話をキチっと書ける人がいないということでもあるわけで。
なので、桝山さんが「知ってる話かもしれませんけど……」とことあるごとに遠慮がちに前置きして説明されていましたが、私からしてみれば「知ってるも何も、桝山さんの本で知ったんですよ!」という感じです。

いろいろネタの断片にふれて、インスパイアされるところが多かったです。
とりあえず一点だけ。
私はゲームデザイン史をまとめたいと前から思っているのですが、切り口のひとつとして、プレイヤーの人数があります。
黎明期のゲーム、『テニス・フォー・トゥー』や『スペースウォー!』なんかは二人いないとプレイできない。
コンピュータの思考ルーチンというものがないわけです。
このことは割と大きな意味を持っていると考えられると以前から思っていたので、桝山さんにそう質問してみると、感心されました。やったぜ!(笑)
この話はまた改めて詳しく書きます。

夕方から、横浜の会社へ行って仕事。

東京で薬師寺の坊主トークが聞けるとは

AYS2004-08-02

本当は8月5日の出来事なんですが。


今度こそ「世紀の祭典 万国博覧会の美術〜パリ・ウィーン・シカゴ万博に見る東西の名品〜」を見るために上野の国博へ。


途中の表慶館薬師寺東京別院落慶記念 特別公開 国宝 吉祥天画像ってのをやってたので覗いてみると、薬師寺の坊さんが例のオモロいトークをやっているではないか! 修学旅行以来だ。12年ぶり。

一日に何度もあるのだが、やってる日は一週間に一回ぐらいしかない。ラッキー。

いろいろ勉強になる話を聞けた。薬師寺は京都じゃなくて奈良だったのか。

「仏にはパンチパーマになってるとか、偏平足だとか、手にヒレみたいなのがついてるとか」(←坊さんの表現)人間と違うところが32個あって、三十二相というとか。あと細かいのは八十種好と言うらしい。坊さんは言ってなかったけど、相好を崩すの語源はこれだな! と思った。念のため広辞苑で確認したら当たり。

三十二相の細かいのは検索したらあった→http://www.h7.dion.ne.jp/~butsuzou/page/syuuhuku/mametisiki/32sou

えーっと、吉祥天像は小さいし退色してるし、照明が暗いしであんまり。基本的にこの絵1枚だけの展示だし。(いちおう他にもちょっとあるけどほんのちょっと)