「日本の表現力」「時をかける少女」細田守監督・杉山恒太郎氏
また載せていただきました。
時をかける少女:「公共性を意識」細田守監督がアニメ論 「日本の表現力」展
http://mantanweb.mainichi.co.jp/web/2007/01/post_685.html
アニメ「時をかける少女」監督 細田守 × CMクリエイター 杉山恒太郎 トークイベント『メディアで何を表現するのか』開催レポート
http://eg.nttpub.co.jp/news/20070131_10.html
「日本の表現力」のトークイベントだが、1時間ぐらいの短い時間だから、あまり突っ込んだ面白い話が聞けないのはしょうがないかなあ、と、富野・井上・テリーと、上記のイベントのときまでは思っていた。
だけど、この次にあった少女マンガトークイベントを聞いて、そんなことはないのだとわかった。
これと、その前の富野監督らのトークイベントは、
- 全員バラバラの分野の人を集めたので話がかみ合わない
- 問題意識を共有してない
- テーマも曖昧
- 浜野教授の司会が正直いまいち、
という四重苦のせいで面白くなかったのかな。
私も昨年末、トークイベントの司会をしてボロボロだったことを考えると、司会って難しいなーと思うわけです。
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1月31日ロフトプラスワンでマンガ評論「エロマンガ・スタディーズ」トークイベント:永山薫さん、伊藤剛さん、東浩紀さん、小谷真理さん、山本夜羽音さん、しばたたかひろさんらが登場!
1月31日夜、新宿歌舞伎町のロフトプラスワンで、マンガ評論家の方々から絶賛されている、永山薫さんの「エロマンガ・スタディーズ―「快楽装置」としての漫画入門」に関するトークイベントが開催されるそうです。
※このエントリを書いた時点では未確定だった、小谷真理さんと東浩紀さんの出演が確定したそうなので修正しました。
- 作者: 永山薫
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1月31日 水 「エロマンガ is Dead(or Alive)special issue 2007」
伝説のイベント、再び開催! 永山薫 著『エロマンガ・スタディーズ』刊行を記念して、かつて、そして現在のエロマンガ、次代のエロマンガ状況を語る!
Open18:30/Start19:30
¥1000(飲食別)
※当日券のみ
以上の告知(一部改変)より詳しい内容が、永山さんご本人から送られてきたので、許可を得て転載します。
以上はロフトプラスワンのサイト上での告知ですが、新規情報としては下記のように
なります。司 会:伊藤剛
ゲスト:
第一部:小谷真理(評論家)、東浩紀(哲学者)他にサプライズ・ゲストを予定。
また、来場の漫画関係者に上がっていただくこともあります。物 販:拙著『エロマンガ・スタディーズ』(イーストプレス)
共著『網状言論F改』(青土社)
小説同人誌『同人消失』(最終コスプレィ彼女)
漫画同人誌『The Last Supper』(ベーシック・チャンピオンズ)オールナイトは平日ということもありやめときます。
当日、お暇な方、ちょいと覗いてやってください。
司会は「テヅカ・イズ・デッド」の伊藤剛さん。
ゲストは小谷真理さん、東浩紀さん、しばたたかひろさん、山本夜羽音さん、さらにサプライズゲスト! すごい顔ぶれですね。
この界隈の人脈を考えると、客席にあんな人やこんな人も来そうな予感。
エロマンガは正直読んでないのですが、このイベントは大注目です。
- 作者: 伊藤剛
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サルまん サルでも描けるまんが教室 21世紀愛蔵版 上巻 (BIG SPIRITS COMICS)
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レポ「コンピュータ・ゲームの現在〜認知の技術としてのゲーム〜」
11月24日には六本木へ井上明人さんの発表を聞きに行く。
そのときに撮った六本木ヒルズ周辺の写真:
(注:国際大学GLOCOMは六本木ヒルズの中にあるわけではありません)
http://www.glocom.ac.jp/j/news/index.html#000167
「コンピュータ・ゲームの現在〜認知の技術としてのゲーム〜」GLOCOMフレンズ・セミナー
話題提供:井上明人研究員(国際大学GLOCOM)
日時:11月24日(金)18:30pm−20:30pm(簡単な懇親会も予定しています)
会場:GLOCOMホールA/B
参加:GLOCOM客員研究員・フェローの皆様もしくは研究員からのご紹介者に限らせていただきます。
概要:
娯楽産業としてコンピュータ・ゲームがこの数十年の間に著しく発展したことは言うまでもないことだが、娯楽として発展する一方で、コンピュータ・ゲームはいままでの表現メディアにはない可能性をみせはじめている。教育利用はもちろんとして、軍事利用や、政治的宣伝への利用、また経済行為の媒体としての利用など、ゲームの世界は20年前には予想もつかなかったようなところへとたどりつこうとしている。こうしたコンピュータ・ゲームをめぐる様々な事象を説明するために「認知の技術としてのゲーム」という視点を設定し、豊富な実例の映像をまじえながら、世間のPS3や、Xboxをめぐる報道ではまったく扱われないようなコンピュータ・ゲームの現在について紹介してゆく。
最近ますます忙しい井上さん、短い準備時間ながらも充実した内容でした。
後半はシリアスゲームの話とか。(シリアスゲーム研究の第一人者、藤本徹さんも聞きに来られていたので、釈迦に説法っぽくてやりづらそうだったけど)
まあ、井上さんとはよく話すので、井上さんと話したことがあること、そもそも私が昔井上さんに教えてあげたことなんかも発表に含まれていた。
また、この内容自体、東大の富安晋介さん(日本デジタルゲーム学会学生理事)らを中心として発足した、若手ゲーム研究者の集まり「ゲーム研究コロキアム」で井上さんが発表していた内容と一部かぶっているので、既知の内容も多かったが、面白かった。
コロキアムに興味がある若手ゲーム研究者の方は、富安さんに問い合わせメールを出すとよいでしょう。
DiGRA JAPANスクウェア・エニックス和田社長と馬場教授の対談イベント
11月21日に東大で開かれた、DiGRA JAPANスクウェア・エニックス和田社長と馬場教授の対談イベントですが、正直行く必要なかったなあという感じでした。
私のブログを見て行った方、ごめんなさい。
実際、DiGRA JAPAN主要メンバーの某先生も、東大にはいるのに会場には来てなかったし。行く必要ないっていうのがわかってたのかなー。
2006-11-21 (火): 日本デジタルゲーム学会(DiGRA JAPAN)第1回公開講座「日本のゲーム業界の現状と展望」 - DiGRA JAPAN | 日本デジタルゲーム学会
http://www.digrajapan.org/modules/eguide/event.php?eid=13
DiGRA JAPAN関係者の方には日頃お世話になっていますし、今後もかなりお世話になるでしょうから、あまり悪口を書かない方がいいんでしょうけど、和田社長と馬場教授という豪華キャストなのに、あの内容で終わるのはもったいない感じでした。
お互いの立場をよく理解されて発言される、お二人の誠実な人柄はよく伝わってくるのですが、
裏を返せば、「結局、DiGRA JAPANとCESAの相互ヨイショみたいな内容だったような気がする」というような印象しか正直残りませんでした。
PS3とかホットな話題を扱えないのは、いろいろ大人の事情もあるのでしょうが、それにしても、物足りない。
野安ゆきおさんによるこちら↓の和田社長インタビューを読んだ方が勉強になります。
スクエニ和田社長に聞く、ネットの未来予想図 (デジタルエンタメ天気予報):NBonline(日経ビジネス オンライン)
http://business.nikkeibp.co.jp/article/life/20060727/106951/?P=1
http://business.nikkeibp.co.jp/article/life/20060802/107350/?P=1
一番解せなかったのは、「メディアの取材は一切お断り」の理由が、「この対談の内容は学会誌の第1号に載せるから」という話。
えー! スクエニ側の要請とかじゃなかったの!?
しかも、「そういうことですので、話の内容はブログやmixi日記などに書かないようにお願いします」とか言ってるの。
その時代錯誤的な感覚に、開いた口がふさがりませんでした。
公開イベントなのに、言論の自由を統制ですか?
(小野憲史さんも同様のこと書かれてますね。id:kono3478:20061121 )
来年の日本大会に向け、DiGRA JAPANという学会の存在をアピールする絶好の機会だったのに、そんな理由のためにメディアをシャットアウトするのみならず、参加者の口まで封じるとは。
大丈夫なのか、日本デジタルゲーム学会……。
心配になってきた。
まあ、あちらにはあちらのお考えがあるのでしょうが、DiGRA JAPANの存在をもっと知ってもらおうと、前回芝村裕吏さんの講演を取材させていただいたりした者からすると、ちょっとその姿勢はどうなんだという感じがしました。
えーと、というわけで、対談の内容を知りたい方は、ぜひ会員になって、来年出る学会誌をゲットしましょう!
私も会員ですよ。
12月10日RGN#4「ゲームシナリオライターの眼(仮)」川邊一外氏・前田圭士氏・佐々木智広氏
※追記:正式リリース出ました。こちらをご覧ください。→id:AYS:20061203
東京六本木の国際大学GLOCOMを会場に開いているシンポジウム形式の研究会「RGN : コンピュータ・ゲームのデザインと物語についての研究会」ですが、
次回12月10日(日)の開催が決定しました。
(公式サイト等での告知はまだですが、とりあえずもう日がないので概要だけでもここでお知らせします。
ご参加の際は、公式サイトでの予約が必要になる見込みです)
http://www.glocom.ac.jp/project/rgn/
今回は、テーマに「ゲームシナリオ」を取り上げます。
顔ぶれがスゴイ!
川邊一外さん、前田圭士さん、佐々木智広さんのお三方をお迎えします。
(お三方には、ご快諾いただき、本当にありがとうございます)
細かい開始時間は未定ですが、午後1時開始になると思います。
詳しいことは順次、またお知らせします。
とにかくみなさん、予定を空けておいてください。
このお三方は、過去1年間に相次いで出版されたゲームシナリオ作成指南本の著者の方々です。
- 作者: 川邊一外
- 出版社/メーカー: 新紀元社
- 発売日: 2005/12
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ゲームシナリオライターの仕事 名作RPGに学ぶシナリオ創作術
- 作者: 前田圭士
- 出版社/メーカー: ソフトバンククリエイティブ
- 発売日: 2006/07/29
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ゲームシナリオの書き方 基礎から学ぶキャラクター・構成・テキストの秘訣 (NEXT CREATOR)
- 作者: 佐々木智広
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- 発売日: 2006/09/21
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詳しいプロフィールは追ってお知らせしますが、いずれもすごい経歴の方々です。
川邊さんは、映画やドラマの脚本を数多く手がけてこられ、映画・ドラマのシナリオ作法に関する著書も多数ある、重鎮中の重鎮。(CEDECでの講座は毎回満員御礼。http://cedec.cesa.or.jp/_session/r16.html)
前田さんは、「グランディア」「ルナ エターナルブルー」「我が竜を見よ」などの名作RPGの数々を手がけられた、ゲームシナリオライターかつゲームデザイナー。(重馬敬さんのブログでの言及→http://d.hatena.ne.jp/SHIGEMA/20060720)
佐々木さんは、劇団☆新感線の中谷さとみさんらとアフロ13を結成され、それ以外でも現在演劇界で大活躍されていらっしゃいます。
過去にゲーム開発会社に入社して、ほとんど一人でシナリオを手がけたRPGは、二百数十万本売れたという実績の持ち主。(タイトルは守秘義務なので明かせないと本人はおっしゃっていたので書けませんが、Wikipediaを見ると……。http://ja.wikipedia.org/wiki/%E4%BD%90%E3%80%85%E6%9C%A8%E6%99%BA%E5%BA%83)
来ていただいた方、どなたにもわかる内容にするつもりではありますが、「お三方の本をなるべく読んできてください」というのが講演者側からの希望です。
今のうちに入手して、当日までに読んでおいていただけると幸い。
これまでのRGNは、井上明人さんが中心となって企画されてきましたが、今回は私、茂内克彦による企画で、当日もモデレーターを務めさせていただきます。
好評の場合、第2弾なども考えたいと思いますので、ぜひ多くの方のご来場をお願いします。
第3回までは、ゲーム研究・ゲーム評論に興味がある方・現役ゲームクリエイターの方が多くいらしてくださったのですが、そうした方はもちろん、クリエイターを目指している方、ゲームシナリオに興味がある方にもぜひきていただきたいです。
お知り合いで、興味を持ちそうな方がいらっしゃいましたら、ぜひご紹介ください。
会の終了後、その場で立食パーティ形式のささやかな懇親会を催したいと思っています。
自由にご歓談いただき、普段話すことのあまりない方々と交流していただければという意図です。(ここでの出会いが、研究でもビジネスでも遊びでもいいですが、新しい何かに繋がるとうれしいのです)
ちなみに、他にも涼元悠一さんがノベルゲームのシナリオ作成指南本を出されました。
- 作者: 涼元悠一
- 出版社/メーカー: 秀和システム
- 発売日: 2006/07/25
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「ノベルゲームだけ差別して呼ばなかった」と誤解されるといけないので、書いておきますが、涼元悠一さんにもお願いはしたのです。しかし、ご都合がつかないようで、今回はお呼びすることができませんでした。別の機会に実現したいものです。
その他、お三方の本の中でオススメされている本など↓
(もう定番ですね。ほとんどが、シナリオと名のつくものを書く人で、知らない人はいないという感じの本です)
- 作者: ニール・D・ヒックス,Neill D. Hicks,浜口幸一
- 出版社/メーカー: フィルムアート社
- 発売日: 2001/03/01
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ストーリーアナリスト―ハリウッドのストーリー分析と評価手法(夢を語る技術シリーズNo1)
- 作者: ティ・エルカタン,フイルムアンドメディア研究所,T.L. Katahn,渡辺秀治
- 出版社/メーカー: フィルムアンドメディア研究所
- 発売日: 1999/05/01
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ハリウッド・リライティング・バイブル (夢を語る技術シリーズ)
- 作者: リンダシガー,Linda Seger,フィルムメディア研究所,田中裕之
- 出版社/メーカー: フィルムアンドメディア研究所
- 発売日: 2000/02
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- 作者: 新井一
- 出版社/メーカー: ダヴィッド社
- 発売日: 1985/11/01
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- 作者: 川辺一外
- 出版社/メーカー: 映人社
- 発売日: 1995/12
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ドラマとは何か?―ストーリー工学入門 (映人社シナリオ創作研究叢書)
- 作者: 川辺一外
- 出版社/メーカー: 映人社
- 発売日: 1987/05
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- 作者: 大塚英志
- 出版社/メーカー: 角川書店
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- 作者: ジェームス W.ヤング,竹内均,今井茂雄
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- 作者: 加藤昌治
- 出版社/メーカー: CCCメディアハウス
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- 作者: 川辺一外
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11月25日(土) 氷川竜介さんの講演会@法政大学市ヶ谷
この日記を書いているのが25日の午前2時半なのですが、25日土曜の昼から、氷川竜介さんの講演がありますぞ!
氷川竜介ブログ: 16mm上映:実相寺監督ウルトラ
http://hikawa.cocolog-nifty.com/data/2006/11/16mm_431e.html
http://hikawa.cocolog-nifty.com/data/2006/11/post_baf1.html
ものすごく面白そう。これは後で知って「行きたかった!」と後悔する人続出だと思われるので、勝手に宣伝することにしました。
(講演会まで、あと10時間ほどしかないけど)
実相寺昭雄監督作品である「ウルトラマン」「ウルトラセブン」を16mmにより上映します。
日時 11月25日(土) 11:00〜16:30
会場 法政大学市ヶ谷キャンパス55年館 1階 511教室
プログラム 11:00 / 14:30 「故郷は地球」
11:30 / 15:00 「空の贈り物」
12:00 / 15:30 「狙われた街」
12:30 / 16:00 「第4惑星の悪夢」
13:10〜14:10 氷川竜介講演会
「我々はどのような眼で実相寺昭雄監督作品を見るか?」
氷川さんのmixi日記(友人のみ公開)で、講演スライドの一部が紹介されたのですが、フィルムの構図や表現技法から演出意図を読み取るというような内容。
もっと大まかな話になるのかなと思っていたら、とても具体的で、わかりやすくて勉強になります。
私が説明するより、引用したほうがよさそうなので、
↓こんな感じ。(実際には該当シーンのキャプチャつき)
距離を主観的に変化
・距離感の誇張(ハヤタから観て少年は遠かった)
・少年はハトに集中(周囲は遠い世界)
予感のする構図
・アオリ、俯瞰、歪みの不安感、期待感
パラがけ(色変え)
・部分的に色を変えるフィルターワーク
こういう話を聞きたかったのです!
以前、私は仲間と「コメンタリー大会」というアニメなどの映像を読み取る集まりをやりましたが→id:AYS:20040403、まさにそういうもののテキストなる内容ですね。
これは行かねば!
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元「フライデー」「週刊現代」編集長、現「週刊文春」編集長、現「新潮45」編集長によるトークセッション
元「フライデー」「週刊現代」編集長、現「週刊文春」編集長、現「新潮45」編集長によるトークセッションがあるということで、池袋ジュンク堂に行ってきました。
テーマに興味があったということと、単に雑誌の編集長というのはどういう人なのだろうという好奇心から行ったのですが、大変刺激になりました。
元木昌彦、中瀬ゆかり、鈴木洋嗣「第八回 元木昌彦のノンフィクション養成講座」11月16日(木)19時〜
http://henshusha.com/top-main.html
「ジュンク堂 編集者の学校 ノンフィクション養成講座 第8回」
講師:中瀬ゆかりさん(「新潮45」編集長)+鈴木洋嗣さん(「週刊文春」編集長)日時: 11月16日(木曜日) 午後7時〜9時まで
場所:ジュンク堂池袋本店、4階喫茶室●この講座はノンフィクション冬の時代をどうやって活性化していくのかを、月に一回、ノンフィクション・ライターや編集者の人たちと考えていこうという「講座」です
今後の講師陣
12月21日 柳田邦男さん(ノンフィクション作家)
2007年1月18日 江川紹子さん(ジャーナリスト)
主に前半はノンフィクションライターであることとは? という話で、後半は言論の自由の話。
「新潮45」編集長中瀬さんの話。
記事を書くには、カット&デフォルメが必要。
素材を並べても、データにしかならない。
どう並べるかが、書き手の腕。最後は書き手のセンス。
ちなみに、この本↓の「オバはん編集長」とは中瀬さんのことで、表紙の人物が中瀬さん。
オバはん編集長でもわかる世界のオキテ―福田和也緊急講義 (新潮文庫)
- 作者: 福田和也
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「週刊文春」編集長の鈴木さんの話。
編集長になって2年半で、13回訴えられて、1回だけ負けた。
名誉毀損についてだけは異様に詳しいのだが、以前は「〜だろう」という書き方であれば大丈夫だったが、最近はそうではない。
ここ10年ぐらいで個人情報とかいわれるようになったということもあるが、裁判官が変わったことに理由があるのだと思う。
言論の自由というのは、憲法で最初に入っていることだ。なぜあの戦争が起こったのか、当時の人は知ることが出来なかった。
戦前を知る裁判官は、それを肌身で知っていて、言論の自由の大切さをわかっている。
だが、若い裁判官は、目の前にいる可哀相な被害者にシンパシーを感じてしまいがちだ。
表現の自由と人権の配慮はどちらも大事で、結局はそのせめぎあいになる。
「最近面白いノンフィクションは?」という元木さんの問いに、お二人は自社の本を1冊ずつ挙げました。
鈴木さん:
奥野修司 『心にナイフをしのばせて』文藝春秋
「お母さんに話を聞けるようになるまで何年もかかった。そして、妹さんの話でお母さんの話を修正して、形になった」
- 作者: 奥野修司
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一九六九年春、川崎にある男子高校で、一年生が同級生に殺されるという事件が発生した。被害者はめった刺しにされた上、首を切断されていた。神戸で「酒鬼薔薇」事件が起こる、二十八年前のことだ。本書は、犯人の少年Aのその後と、被害者遺族を襲った悲劇を丹念に追った、渾身のルポルタージュである。
そこで語られた遺族の生活は、あまりにも辛い。人格障害を疑われるほど錯乱した母。悲しみを胸のうちに押し込み、必死で母を支えようとする父。壊れそうな家庭の中で、両親への反抗やリストカットでバランスをとろうとする妹。だがそもそも、こうした証言を得るのに著者は苦労する。母親は、あまりのショックに、事件後数年の記憶を失っていたのだ。
Aは普通の職業に就けず、その日暮らしをしているのでは、と被害者の母親は気遣いさえ見せていた。だが現在、Aは弁護士となり、法律事務所を経営するほどの成功を収めている。被害者本人と家族への謝罪は、一度としてない。
- 作者: 山本譲司
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「これまで生きてきた中で、ここが一番暮らしやすかった……」
逮捕された元国会議員の著者は、刑務所でそうつぶやく障害者の姿に衝撃を受けた。獄中での経験を胸に、「障害者が起こした事件」の現場を訪ね歩く著者は、「ろうあ者だけの暴力団」「親子で売春婦の知的障害者」など、驚くべき現実を次々とあぶり出す。
行政もマスコミも目を瞑る「社会の闇」を描いた衝撃のノンフィクション。
その他、ちょっと古いけど話題に出たのが、佐野眞一『東電OL殺人事件』新潮社。
- 作者: 佐野眞一
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1997年3月8日深夜、渋谷区円山町で、女性が何者かによって絞殺された。被害者渡辺泰子が、昼間は東電のエリートOL、夜は娼婦という2つの顔を持っていたことがわかると、マスコミは取材に奔走した。逮捕されたのは、ネパール人のゴビンダ・プラサド・マイナリ。娼婦としての彼女が、最後に性交渉した「客」であった。
本書は、事件の発端から一審判決に至るまでの一部始終を追ったものである。その3年もの間、著者は、事件にかかわりのある土地に足繁く通い、さまざまな証言を集めた。事件現場となった円山町は言うにおよばず、ゴビンダの冤罪を晴らすべく、はるかネパールにまで取材に行った。
他にも、週刊誌取材の裏事情とか、スキャンダルのスクープをものにする話とか、ライターとして生活していくには? など、興味深い話がたくさん聞けました。
この講演会に行ったことをブログで書いている方:
退屈男と本と街 : 携帯で読むには長い。
http://taikutujin.exblog.jp/4696960