クロックタワー

コメンタリー大会つづき。
バック・トゥ・ザ・フューチャー』『バック・トゥ・ザ・フューチャー2』『バック・トゥ・ザ・フューチャー3』を一気に見てその伏線と回収について喋ったりしているうちに日付が変わった。

この映画は脚本が丁寧。ギャグのための伏線が見事だが、伏線張らなくても別にいいところに律儀に伏線張っている。たとえば『2』で目的のスポーツ年間を取り返したらカバーを取り替えただけで中はエロ本だった、というオチがあるが、ちゃんと入手するときカバーの存在について言及されている(そしてそれは未来の常識ではカバーが珍しい、というギャグであるかのようにして提示される)。

カリオストロ』も『BTTF』もそうだが、やっぱり巨大時計の針の角度は重要なので、時刻の設定には注意する必要がある。

老ビフの杖の先が「Hello, hello, anybody home?」のギャグのための形になってるというのは指摘されるまで気づかなかった。やっぱり何回見ても発見があるなあ。

『BTTF』は、三部作を通して一人も人が死なない(死ななかったことになる)映画。リビア人テロリストもきっと生きてるに違いない。

他二人が寝る中、『キル・ビルvol.1』を見た。予想通り終始スプラッタ。人死にまくり。気持ち悪くて途中で見るのをやめてしまうかもしれない、と見る前は思っていたが、思っていたより吐き気はもよおさなくて最後まで見れたことは見れた。でもだからどうしたという気が。
血を見るのは好きではないので、やはり私が見るべき映画ではないという感じ。

その他、二人が寝てる間にプロジェクタを堪能させていただいて、『エースコンバット04』『エースコンバット2』『Rez』『スターラスター』など3Dシューティングや、またまたゴンドリー先生のPVを堪能。私は一睡もせずに10時頃辞して、昼頃帰宅。
選択して干したら強風で一瞬でYシャツが飛んでいて泥だらけに。ガーン。後でニュース見たら5月としては観測史上初の強風だという。
また『塊魂』『ドラクエ5』をやって、夕方ちょっと仮眠をとる。

Claris works

第2回コメンタリー大会

id:tragedyさんがいらっしゃるなら『天空の城ラピュタ』を、id:mihael2さんがいらっしゃるなら『機動警察パトレイバー2』を取り上げようと予定していたのだが、どちらも参加できないということでid:ityouさん、会場を提供してくださったityouさんの友人Sさん、私の3名でマターリ開催。
カリオストロ』は『ラピュタ』の原型というか、むしろ『ラピュタ』は『カリオストロ』のリメイク的作品であることを確認。

ルパンは偽札を欲しいのかどうなのかよくわからん、というのがツッコミポイントその1であろうと思う。
冒頭では偽札だとわかったルパンは札を捨ててしまう(無数の紙幣が飛ぶシーンを宮崎駿たんはやりたかったんでしょ)。が、偽札工場があるのでカリオストロに潜入、最後に偽札の原版を盗んできた不二子をうらやましがるのでやっぱり偽札が欲しかったのか? と。
これはまあ、やや矛盾しているのだが、基本的に偽札は欲しくなくて、カリオストロに潜入したのは怪盗としてのプライドによる、リベンジのため(血気盛んな若い頃に一度失敗している)であって、最後にうらやましがるのは茶目っ気ということで特に問題ないだろう。

クラリスにスポットをあてたせいか、不二子の存在感が希薄。城に不二子しか女がいないという設定は意味不明だが、メイドとか執事とか逃げ惑う罪なき第三者たちは排除して、ルパン一味とクラリス以外はみんな敵、というシンプルな形にして効果を狙ったんだろう。
次元はルパンのパートナーとしてそれなりに存在感があるが、五右ェ門はどの作品を見てもうまく活用できてない気がする。

カリオストロの城というのは公爵家クラリスの家)ではなくて、伯爵家のものだったのだな。意外。でも焼け落ちた公爵家より立派でロケーションもいいような気がするのはなぜだ。


第2のツッコミポイントとしては、二つの指輪を揃えて時計塔につけるとその人間は時計の針に挟まれて死んで、城が崩壊して、古代ローマ時代の都市が登場するということ。このシカケをつくったご先祖様の意図が不明。
あと、指輪は二つあわせるとその方法がわかるんだけど、クラリスの家にはその方法が言い伝えとして残ってた。じゃあ別に指輪に書いておく必要ないじゃんというのがひとつと、伯爵、別に指輪半分でも読めたんじゃないの? というのがひとつ。
で、なんで自爆装置なんか作っていたのかと。それはつまり、滅びの指輪ということなのですよ。伯爵のような欲深な子孫が出てきたら、自滅してしまうように賢いご先祖様が仕掛けたのですよ。指輪は滅びの山の火口に捨てるべきだったということでひとつ。

銭形と警官隊はパトカー一台、トラック2台で移動しているのだが、それぞれ右ハンドル、左ハンドルが適当。
ラストの「あなたの心です」の後に銭形がパトカーにスムーズに乗り込むには、レイアウト上、左ハンドルである必要がある。だから左ハンドルになっているのだが、その前の方のシーンではなぜか右ハンドル。ドアにもICPOと書いてあったり埼玉県警と書いてあったり適当。トラックの方はどっちハンドルでもかまわないはずなのだが、統一されていない。

今度『ラピュタ』か『パト2』をやりますので、面識がなくてもこの日記の読者の方で参加したい方はあらかじめご連絡を。メンバーどうしの相性とかもありますので、会の雰囲気に合いそうな方でしたらご案内します。

ホーンテッド・マンション』(死人だけど生きてる人たちの話)と『パッション』(死人を生き返らせたり生き返ったりした人の話)が見たい。
というわけで、『ホーンテッド・マンション』見てきました。同じディズニーランドのアトラクションの映画化『パイレーツ・オブ・カリビアン』が最高だったので期待していたんだが、ダメではないが良くもなかった。
最初の30分はダラダラしてて寝そうになった。後半も、「え? それだけ?」「え? もう終わり?」という感じで終わってしまった。
エディ・マーフィー主演の割には、コメディ部分も物足りない。エンドロール前のシーンは好きだけど(ありがちだが)。
ミステリ要素も盛り込めたはずなのにまったくないし。英語圏で(?)三流ミステリを意味する表現を、エディがツッコミセリフとして使っていたのがちょっと笑ったけど、周りの観客はわからなかったようだ。
感動で泣ける、という話も聞いたような気がするが、泣けるシーンなんてないと思う。
シネマサンシャインという映画館のせいかもしれないが、サラウンドも「映画館で見てよかった!」という感じではなかった。
とにかく脚本の練り込みが甘くて構成に物足りなさを感じるし、細かい笑いも足りない。映画館で見るほどの映画ではない。

BACK IN TIME

http://www.tohocinemas.co.jp/news/topics.html#bttf

製作20周年特別企画
バック・トゥ・ザ・フューチャー・トリロジー
80年代を代表するヒットシリーズ「バック・トゥ・ザ・フューチャー」の第1作の製作開始20周年を記念し、3部作を2日間限定上映!
日時 4月29日(木)・30日(金) 21:00〜
場所 ヴァージンシネマズ六本木ヒルズ
料金 一律3,000円

行ってきた。ヴァージンシネマズ六本木ヒルズ入口わかりづらすぎ。今は普通のドアにも一扉一人警備員がついててホテルマンのように開閉してくれる。遅いよ。というかやりすぎ。……の警備員さんに聞いてやっとわかった。
大画面で見れて大満足。でもさすがに『BTTF3』あたりでは眠くなってきて集中力なくなった。寝なかったけど。
フィルムは当時のもので、『2』の最後に入ってる『3』の予告編の「1990年夏の公開を待て!」なんて文句もそのまま。
『1』『2』は字幕が縦書きだった。戸田奈津子は例によって「かもだ」とか変な日本語で、しかも(『3』の展開を知らないので仕方ないとはいえ)『2』と『3』を結ぶ重要なキーワード「マーティの自動車事故」(車同士の接触事故)を、「車にひかれた」と誤訳しているせいで、日本人にはオチがわかりづらくなっている。
リマスターではないので、映像・音声はそれなりに劣化している。だが気になるほどではなかった(雰囲気出るし)。スクリーンのでかさは十分。スピーカーがいいのか、音もけっこう迫力があった。だが、新作映画予告のサラウンドがすさまじかったので、DVDの5.1chバージョンもこのスクリーンで見てみたいと思った。
3:15上映終了。4:10原付にて帰宅。
今日もあるので、お好きな方はぜひ。
どうでもいいけど、チケットカウンターでは「バッグ・トュ・ザ・フューチャー」になってた。

space opera

先日http://d.hatena.ne.jp/AYS/20040401#p1スターウォーズ展を見に行ったということもあって、80円レンタルで借りてきたDVDで『スターウォーズエピソード2』を見る。やっぱりあまり面白いとは思えない。CGもウソっぽいし。
意外だったのは、アナキンが執拗にキチガイに描かれていたこと。ダースベイダーになるための伏線なんだが、いくらなんでもキチガイすぎないか。
一度は立派なジェダイ騎士になるが、しだいに精神が蝕まれていった……みたいな設定なのかと思っていたんだけど、これじゃ最初からヤバい人だったってことじゃん。
あと、クローン兵団の登場が唐突でよくわからん。単なるエピソード3とかへの伏線なのか?
アナキン母が死ぬのもなんかいかにもその後のアナキンの虐殺を導きたいだけ、という感じの脚本のダメさを痛感。
あ、旧三部作からおなじみの「ぶつかる〜!」という疾走シーンはそれなりに迫力はあった。
あと、こいつがダースベーダーになるというのがわかっていて見てる感覚というのは、史実を知ってて「この後この光秀が裏切ってこの信長を殺すんだなぁ」とか思いながら大河ドラマを見る感覚と似ていて、おお、『SW』、その意味で宇宙大河ドラマじゃん。と思った。

ほたるの●

映画『ほたるの星http://www.kadokawa-pictures.com/hotarunohoshi/をタダで見る。
文部科学省選定」。ちなみに文部科学大臣の選挙区はこの映画の舞台山口県だそうな。
大臣のほか、菅原浩志監督と角川歴彦社長(!)が舞台挨拶。角川歴彦はじめてみた。監督(脚本も)の菅原監督は、『ぼくらの7日間戦争』がデビュー作とか。私が子どもの頃にやってた映画なので、けっこうな年だと思うのだが、見た目は割と若い感じだった。
映画の内容だが、東京で脱サラして田舎の小学校の教員になった主人公(小澤征悦)。クラスをまとめるため、蛍を育てて近所の川に放流することにする。蛍を育てる過程で、両親がいなくてクラスから孤立している女子児童(菅谷梨沙子)との交流。……と、ここまではまぁリアルな話なのだが、(ネタバレ)オチがファンタジーなのは個人的には微妙なとこだな。
山口の田舎の映像はきれい。蛍のCGはダメっぽい。せっかくリアルに育てる過程を描いた蛍なのに、最後は演出効果のために無数に増やされてしまい、なんだかなという感じ。
ヒロインの女子児童はモーニング娘の妹分グループの最有力だそうで(角川社長曰く)、まあたしかに美少女なのだが、この女の子のプロモーション映画と、あとはファンタジー的なオチで感動させとけ的な脚本なのであまり好みではなかった。
ちなみに舞台挨拶で監督も言ってたように某映画と似たタイトルですが、劇中でもヒロインは死んだ蛍に墓を作ります。
監督と社長が舞台挨拶に来るというのは気合入っていたが、来場者への配布物がチラシ1枚というのは、角川にしてはケチくさい感じ。他の映画は豪華資料だったり、最低でもプレスシートはくれたんだが。

impostors

ゲオで80円レンタルだったので、残ってたDVDをテキトーに借りる。

▼『フォーン・ブース
けっこう面白いだろうとは思っていたのだが、かなーり面白かった。かなりハラハラして見ることができ、オチもけっこう意外で楽しめた。
吹替版で見たのだが、犯人役の大塚明夫の独壇場。必ずしも元の声質と同じではないが、見事だった。
80分強と、かなり短いのも好感。
(以下ネタバレ)欲を言えば、主人公は口先男なのだから、うまく工夫したトークで警察を動かし、犯人を騙したりして、電話というツールのみで犯人と戦ってほしかったという気もしないでもない。(それだと監督の意図とぶれてしまうのだろうが)
映画のラストシーンはなかなかカッコいいのだが、犯人が神様で、主人公が彼に従って改心した話、ということになってしまう。攻撃の方向が犯人→主人公の一方通行なので、後半に逆ベクトルの攻撃(主人公の反撃)があるともっと燃えたんじゃなかろうか。
ま、というのはちょっと思っただけで、文句なしに面白かった。
レンタル盤にも30分程度のメイキングと、監督によるオーディオ・コメンタリーが入っていたのもいい。

▼『スパイ・ゾルゲ
つまんないと評判だったのだが、CG再現された昔の東京の景色を見たかったので見てみた。
ははあ、監督はゾルゲを通じて、現代史を描きたかったんだな。あと、最後の一本として撮ったとのことだし、監督の理想(思想)を託したかったんだな。というわけで、詰め込みすぎで脚本もキャラクターもぜんぜん整理されてない。無駄なシーン、無駄なキャラクターが多い。
あと史料映像やBGMの選曲がベタすぎ。国旗が映ったら毎回国歌を流すとか。
CGも期待していたよりイマイチでのっぺりした感じ。でも銀座の服部時計店(現・和光)の時計が見れたからよしとしよう。

▼『パイレーツ・オブ・カリビアン
冒頭で海賊版に対する警告が出てちょっと笑った。
前に一度劇場で見たけど、やっぱり面白いなあ。デップ様最高! 北米版DVDにはオーディオ・コメンタリーが入っているけど、日本版には入っていないらしい。なんでだディズニー! コメンタリー入り日本版が発売したらDVD買おう。
DVDなので吹替版も試して見たけど、なんでデップ様の声が『ER』のカーター君の声なんだ! ぜんぜんあってないと思う。
この映画で一番好きなのは(デップ様の変な動きを含めた)随所に出てくるおバカなギャグなのだけど、それだけじゃなくていろいろ燃えるシーンも多い。月の光で正体を現す骸骨とか、チャンバラとか。
ジョニー・デップオーランド・ブルームと、主人公を二人に分けた(海賊=悪者が主人公というのは如何なものか、というところから出発したのかな?)ところもけっこう挑戦的なのだが、上手く機能している。
デップ、ブルーム、ヒロイン、ヒロインに言い寄る海軍士官。主にこの4者の利害関係の一致・不一致で物語は動く。このプロットは上手い。
ヒロインのキーラ・ナイトレイは『タイタニック』のケイト・ウィンスレットと同じタイプのスタンドだと思うがどうか? 結婚する気がないくせに婚約者を利用して意中の男(主役)の都合のいいようにことを持ってく手腕とか、後半で主役の男顔負けの女傑ぶりを見せるところとか、けっこう影響を受けてると思う。

FAQ:http://www.geocities.co.jp/Hollywood-Cinema/7700/faq/faq.html
デップ様フィギュア作っちゃった人:http://www.n-plus.jp/about/jack.html
(情報源:http://tv3.2ch.net/test/read.cgi/cinema/1081241375/)
特にFAQのhttp://www.geocities.co.jp/Hollywood-Cinema/7700/faq/file/faq_tdl.txtが興味深い。

TDLのアトラクション「カリブの海賊」について
所要時間、約10分30秒のボートタイプのアトラクションです。
アトラクションと映画のネタが一致しているものはこちら。

・館に侵入してメイドを追い掛けまわす海賊
・牢屋の鍵をくわえた犬を骨で呼ぶ囚人
・豚と一緒に寝てるおじさん
・ワイン飲んでるけどだだ漏れな骸骨
・要塞と海賊船の撃ち合い
・骸骨が転がってる横を歩く蟹
・宝の山
・鶏
・トルトゥーガの町並み(イメージ)
・襲撃され火を放たれるポートロイヤル(イメージ)
・ぶら下がる樽
・YO-HOの歌
・オウム
・Dead men tell no tales(死人に口なし)

ああ、あの犬の骨とか、豚のシーンとか、肋骨から漏れるワインの意味はそういうことだったのか。
けっこうアトラクションのフィーチャーをちゃんと取り入れているのだな。


と、3本(というか『フォーン・ブース』はコメンタリーも見てるので実質4本)立て続けに見たので疲れた。テレビでやってた『少林サッカー』もちらっと見る。これも好きな映画なのだが、やっぱり街の人々の生活が変わってるという最後のシーンが一番好きかな。