鈴木陽一「DUO 3.0」アイシーピー、宮川幸久「ターゲット1900」旺文社

英単語帳の定番はこれ。↓

DUO 3.0

DUO 3.0

DUO 3.0 / CD基礎用

DUO 3.0 / CD基礎用

DUO 3.0 / CD復習用

DUO 3.0 / CD復習用

他の出版社も、もっとこのレイアウトを見習うべき。

受験生には相変わらず「ターゲット1900」が人気あるみたい。これは最近新版が出た。

英単語ターゲット1900―大学入試出る順 4訂版 (大学JUKEN新書) 

英単語ターゲット1900―大学入試出る順 4訂版 (大学JUKEN新書) 


私は、安いのにCDもついていて、レベル別のセレクションがステキな桐原書店 の「データベース 英単語」シリーズが好きだったんだけど、今売っている最新版はCDから例文の読み上げがカットされるというご乱心バージョンなので、オススメできない。
ニンテンドーDSえいご漬け」の例文は、このシリーズから採られているんだけど。

英語が苦手な大人のDSトレーニング えいご漬け

英語が苦手な大人のDSトレーニング えいご漬け

ニンテンドーDS Lite クリスタルホワイト【メーカー生産終了】

ニンテンドーDS Lite クリスタルホワイト【メーカー生産終了】

「英単語チェックメイト」桐原書店

『大学英語教育学会基本語リスト』に基づく JACET8000 英単語Checkmate(チェックメイト)

『大学英語教育学会基本語リスト』に基づく JACET8000 英単語Checkmate(チェックメイト)

単語帳なのだが、クイズ形式になっているのがいい。


↑この写真でもわかるように、左ページのダミー選択肢の答えも右に載っているので、ついでにダミー選択肢の単語の意味も確認できるとか、工夫されている。
形式はこれだけじゃなくて、クロスワードとかいろいろある。


初めての単語帳にはあまり向かないかもしれないが、単語帳を一冊終わらせた人や、受験勉強を昔やった人がまたやるのによさそう。

大津由紀雄「英文法の疑問―恥ずかしくてずっと聞けなかったこと」日本放送出版協会

英文法の疑問 恥ずかしくてずっと聞けなかったこと (生活人新書)

英文法の疑問 恥ずかしくてずっと聞けなかったこと (生活人新書)

著者の語り口もわかりやすいのはもちろんだが、
NHKラジオ講座テキスト「レッツスピーク」「徹底トレーニング英会話」のイラストを描いている、大塚砂織さんhttp://saoriotsuka.cool.ne.jp/のイラストがいっぱい入っているのがいいね。
勉強になる。

W-ZERO3[es]に英辞郎を入れて電子辞書化する


発売日(7/27)に購入したPHSW-ZERO3[es]ですが、正直ネットで乗り換え案内とか見るぐらいで、たいしてスマートフォンな部分を使ってなかったのです。

W-ZERO3[es]Style Book

W-ZERO3[es]Style Book

QWERTYキーボードが搭載されていても、別にメル友とかはいないので、あまり使う機会がありません。
営業や取材で都内を走り回るような生活でもないので、分刻みの予定表もぜんぜん必要がない。

ワード・エクセル・パワーポイント・PDFファイルが閲覧できるけど、小さい画面なのでそんなに見やすくはなく(解像度はかなり高いのですが)、印刷したのを必要に応じて持ち歩けばいいんじゃね? ぐらいな感じ。


液晶が綺麗だったり、カメラの性能がけっこう良かったりするとはいえ、重量がけっこう重いので、持ってると手が疲れるのです。
自分にとっては、機能的には別に旧京ぽんで十分だったのかなあ、という感じでした。


まあ、私は変形するガジェットが好きなので、携帯電話っぽいものから、小型パソコンっぽいものに一発変形! ってのがうれしかったのですが。


などと、思いつつ、せっかくmini SDカードスロットがあるので、2GBのカードを買ってみたのでした。
買ったのはこれ↓。

UMAX miniSDカード 2GB 70X 87049611-0001

UMAX miniSDカード 2GB 70X 87049611-0001

2GBで6,000円しないとは、いい時代だなあ。
写真の右に写っている、付属アダプターを使えば普通のSDカードとして使えるので、デジカメのメモリがなくなったら、これを使ったりとか、いろいろ便利です。

が、ただそれだけだと、写真をガンガン撮影できるようになったぐらいで、2GBの使い道がない。


試しにTCPMPという再生ソフトと、DVDから変換した映像を入れてみました。たしかにきれいに見れる。

(画面はハメコミ合成ではありません

でも、なんか変換の設定が難しくて、音声や字幕がうまく入ってなかったり。
せっかくいつでもマイ・フェイバリット・ムービー『バック・トゥ・ザ・フューチャー』が見れると思ったのにー。

まあ、わざわざ外でバッテリーを気にしながら見たいわけでもないですけど。


あと、重いので持ってると手が疲れる。
やっぱり電車での時間つぶしは、文庫本が最強なのです。


何か、mini SDの容量を埋めるものがないかなーと考えていたら、
ふと、英辞郎を入れられないかな、と思いたちました。


英辞郎は、新しい用語や用例などが豊富に載っている辞書なので、最新のトピックを読むときにはとても便利。
ウェブでは、アルクのサイトで利用できる。
http://www.alc.co.jp/


↓販売版はこれ。

英辞郎 第二版

英辞郎 第二版


ということで、W-ZERO3英辞郎を入れられないか検索。


PDAと海馬 - W-ZERO3英辞郎を導入
http://d.hatena.ne.jp/nabehisa/20060103

なんかいろいろ面倒そうでしたが、マネをします。
しかし、上記の例は、[es]以前のW-ZERO3用で、バージョンアップさていたりとかいろいろで、そこに書いてある手順通りではすんなりとはいかず、推理しながら適当に何度かSDカードをパソコンに繋いで設定を変えて、英辞郎のデータを変換したり、PHSに入れて動作確認、とかいうのを繰り返しやってると、動くようになりました!

これで、英和辞典・和英辞典・略語辞典が入りました。
英辞郎自体は以前から持っていたので、無料で電子辞書化! やったぜ!


つねづね、手持ちの電子辞書に英辞郎が入っていたら便利なのになあ、と思っていたので、大満足であります。
英辞郎は、最近の用例が多いので、時事英語とかの文章を読むのに重宝します)


ついでに、
http://openlab.ring.gr.jp/edict/fpw/
に、フリーの英英辞典とかが載っていたので、欲張ってそれも入れようとしてみます。
しかし、文字化けしたりして、なかなかうまくいかず。
http://w-zero3tips.seesaa.net/article/11232631.html
を参考に、これまた推理してなんとなくいろいろやってみて、成功。

いい気になって、欧州言語辞典を入れようとしたのですが、これは入手できなかったり、やっぱり文字化けしたり、時間がかかりそうなのでとりあえず断念。


代わりに、身近な野草を調べられる事典とか、あまり使わなさそうな辞書を入れてしまいましたが。


国語辞典がないのが残念ですが、辞書ソフト+フルキーボードで、けっこう便利に使えそうです。


あと、これはmini SDカードとは関係ないのですが、Next Trainというアプリケーションを入れてみました。
あらかじめ利用する駅の時刻表データを保存しておいて、あと何分で電車が来るか、表示するもの。
ネットに繋がなくてよく、路線検索とは、似て非なるものです。
http://www.oooka.gs/w-zero3/2006/02/next_train.html
山手線とかと違って、東京メトロはけっこう間隔があるので、無駄にホームに急いだりしなくてすみ、便利のような気がします。


という感じで、ソフトを自分で入れてカスタマイズできる、W-ZERO3の面白さに目覚めたかもしれません。
でも、まあ、いろいろ面倒なんですけどね。

なお、私は普段はセイコーインスツルの電子辞書を使っています。
セイコーのは、検索機能もなかなかいいし、なんといってもキーボードの感触が最高なのですよ。[es]も、こんな感じのキーボードを搭載して欲しかったのになあ。
電子辞書買うならSII

本当は、↓こういう高級機が欲しいのですが、

セイコーインスツル 電子辞書 英語上級モデル SR-G10000

セイコーインスツル 電子辞書 英語上級モデル SR-G10000


私が持っているのはリーズナブルなこれ↓の旧モデルです。でも2万円以下でこの使い心地と内容は最高ですよ。


※書くことがなかった・書く暇がなかった日付を放置するのももったいないので、以前に他のところで書いたものを再録することにします。
今回のは2006年08月14日のmixi日記に加筆。

でも、英辞郎はやっぱり手作りなので、物足りなさや信頼性が気になります。
プロの翻訳者が使っている「リーダーズ英和辞典第2版」「リーダーズプラス」が入っているものがほしい。
あと、日本語の文章を書くときに便利な「日本語大シソーラス」もほしい。
というわけで、2007年5月現在、英語最強のこの電子辞書が買いたい。↓

セイコーインスツル 電子辞書 英語上級モデル SR-G10000

セイコーインスツル 電子辞書 英語上級モデル SR-G10000

英会話教材『アメリカ口語教本』の改訂版に宗教の勧誘もどきが

アメリカ口語教本』という、50年前からある英語教材があります。
今月、改訂版が出て、全部CDつきになった他、内容もより現代的に直されました(話題にインターネットが出てきたりとか)。
アメリカ口語教本・入門用(最新改訂版)アメリカ口語教本・初級用(最新改訂版)アメリカ口語教本・中級用(最新改訂版)アメリカ口語教本・上級用(最新改訂版)

この教材は、基本的な構文について、パターンプラクティスと呼ばれる言い換え練習を繰り返すのが特徴です。
これは、会話の練習にひじょうに効果的であるとされています。
しかし、解答がないので、よい先生といっしょに使わないと効果を最大限に発揮できないのが難点です。

自習するなら、解答のある類書を買うとか、NHKラジオ講座「基礎英語2」と「レベルアップ英文法」の後半のコーナーでも、パターンプラクティス的な練習があるので、それを活用するのもよいと思います。
(ちなみに、「基礎2」は最近はじめて聞いてみたのですが、とてもよい内容でした。私もなるべく聴くことにします)



ところで。
私は、アメリカ口語教本・中級用』を買ってみたのですが、改定されて「GREENPEACE」という章が追加されました。
あの環境保護団体のグリーンピースのことです。
これがけっこうすごい。


まず、本文でグリーンピースは1971年に設立された環境保護団体で、これこれこういう活動をしている。活動には寄付が必要だ」みたいなことが書いてあります。


次に、サンプルダイアログがあるのですが、この内容がイカレてます。


W.L.クラーク『アメリカ口語教本・中級用(最新改訂版)』研究社pp.42-43より引用
(すぐ後に私訳をつけましたので、英語を読むのが面倒な方はそちらをどうぞ)

A You should have gone to the Greenpeace rally the other day.
B I'm afraid I don't care much for some of their activities.
A I know. But you would have enjoyed this speech.
B Why? What was it about?
A Well, the speaker talked about how we, as individuals, can help make the world a better place.
B That's interesting but I'm a student and I don't have any money to donate to Greenpeace.
A I know, and I don't blame you for not having money to spare, but you must be free on weekends, right?
B Well, I'm pretty busy with my studies but I suppose I do have some free time. Even so, I don't know what I can do to help.
A I thought the same thing myself, but the speaker told us about many ways we can support the Greenpeace cause.
B Like what?
A You would have been surprised how many different and simple things we can do as individuals. One thing the speaker mentioned was simply talking to your friends about the issues. You could do that right?
B I sure can! I love to talk to people.
A That's what I thought. When it comes to talking to people, you are the best, but sometimes people get mad if you talk too much. So you must act like an ambassador for Greenpeace when speaking about their issues.
B Well, I've got a party at my house tonight, so I can try to bring up the subject there. Would you care to come to the party?
A Sounds great! And I'll bring the information that I got at the rally. But I'll let you do all the talking.
B O.K. See you then.

私訳:

A:この間のグリーンピースの決起集会に、あなたも来てくださればよかったんですが。

B:そういうのには、僕はあまり興味がないんですよ。

A:でも、あなたはあの方の演説を気に入ったと思いますよ。

B:そうですか? どんな内容だったんです?

A:世界をより良くするために、私たちひとりひとりは何をすればいいのでしょうか、という話をされたんですよ。

B:それは興味深いお話ですね。でも、僕は学生だから、グリーンピースに寄付するお金がないんですよ。

A:ええ。お金がないことで、私はあなたを責めたりはしませんわ。でも、週末はお暇なんでしょう?

B:いえ、勉強でとても忙しいんですよ。まあ、まったく時間がないわけではないですが。だとしても、どうお手伝いしたらいいのか、僕にはわかりませんから。

A:私も以前は、自分が何をすべきかわかりませんでした。でもあの方が、私たちがグリーンピースのために何ができるか、いろいろなことを教えてくださったのです。

B:というと?

A:驚かれるかもしれませんが、私たちひとりひとりが何ができるか、それはとても簡単なことで、方法はたくさんあるのです。あの方がおっしゃった方法のひとつは、たとえばあなたが、お友だちにこのことについて話してくださることです。そのぐらいなら、おできになるでしょ?

B:もちろん、できますとも!僕は人と話すことは好きですから。

A:私もそうだと思っていました! でも、人にこの話をするとき、あなたは悪くないのに、怒ってしまう人もいるでしょう。それは、あなたが話しすぎた場合です。ですから、この話をするときは、あなたはグリーンピースからの親善大使のように振舞わないといけませんよ。

B:あ、あの、実は、今夜うちで、パーティがあるんです。だから、僕、そこでこの話をしてみようかなとか思うんです。も、もしよければ、あなたもその、いらっしゃいませんか?

A:素敵ですわね! それでは私は、決起集会で聞いたあの方のお話をお持ちしますわ。でもそれをお友だちに話すのは、あなたの役目ですよ。

B:わかりました! それじゃあ、パーティで!

冒頭で「 興 味 な し 」とか言っていたのに、数分後にはもうすっかりやる気満々の「B」

美しい女性信者である「A」に、騙されて入信してしまうもてない男「B」という映像が浮かんだのは私だけでしょうか。

というか、これは絶対、改定者の中にシンパがいますね。
定評ある英語教材にこういうのはどうかと思います。

アメリカ口語教本・中級用(最新改訂版)

アメリカ口語教本・中級用(最新改訂版)

グリーンピース・ストーリー

グリーンピース・ストーリー

TOEIC900点のAYSによる、NHK英語講座案内補足

NHKの英語講座の話続き。(前回は→id:AYS:20061004)

NHK英語講座の情報↓
http://www.nhk-book.co.jp/text/gogaku/2006autumn/index.html

NHK教育の新しいテレビ講座「TOKYOまちかどリスニング」はいい。
タイトルから、放送前は東京にいる外国人の生の会話を録音して、その聞き取りに挑戦するという中上級者向けの番組かと思ったのだが、そうではなくて、
ネイティブの役者さんが台本を読んでスキットを作っている、リスニングの基礎の番組だった。

リスニングの難しさは、

  • 語彙力(単語や決まった言い回しをたくさん知っているか)
  • 文法力(どういう語順で単語が使われると、どういう意味になるのか)
  • トピックに対する理解力(政治の話をしているのに政治に詳しくないと話の内容がわからないということ)

にも大きく依存するのだが、この番組では、

  • 音の変化・リンク

を取り上げている。

たとえば、"I got it."(わかった)は、「アイ・ゴット・イット」と発音されるのではなくて、「アィガラィ」のような感じで発音される。
その単語と単語の音がくっつくパターンを身につけないと、聞き取れない。
その初歩を学ぶ番組である。

American Accent Training

私はこの手の勉強を、「American Accent Training」↑という本でやったのだが、この番組は、マギー審司を見ながら気楽に学べるというのはいい。
この手の話をまったく聞いたことがない人は、かなりリスニングのレベルアップが図れるだろう。

すでに知っている中級者にも、番組の後半に、飛行機内のアナウンスやホテルのフロントの説明などのけっこう難しい聞き取りコーナーがあるので、そこだけ見るのもいいと思う。
(なお、テレビ番組ということも合って、テキストを買う必要はまったくない。オマケコラムを読みたい場合は別だが)

あと、最近私はラジオの「基礎英語2」も試しに聞いてみたのだが、これも番組後半は、重要構文を使った「これを英語で言ってみよう」コーナーがあって、「レベルアップ英文法」同様、いい番組だ。
中2レベルと思って侮っていた。最後にはネイティブ同士のフリートークなどがあったりして、ちょっとしたリスニングの勉強になるかも。
難点はテキストが大きくて、スキットの内容が中学生カルチャーというのは、「レベルアップ英文法」と同じなのだが、まあ仕方がない。

費用対効果が素晴らしいので、ここ2年ほど、NHKの英語講座を複数やっている。
1講座が、1ヶ月350円。(テキスト代)
しかも、書店等で買う教材(いつやってもいい)と違って、勝手に放送していて、こちらが放送にあわせなければならないので、サボりづらい。
まあ、もしサボっても、350円の投資だから損にはならない、というわけである。


こういうのがあるのに、高価な教材を買う人の気が知れない。
英語の勉強をしたいのに、NHKの講座を聞かないのは、毎日郵便ポストによくできた英語教材が無料で届けられているのに、毎日捨てているようなもの。もったいない。


NHKの語学講座は、4月〜9月、10月〜3月という2学期制で、今週から後期に突入。
いくつかの講座の担当講師が変わったり、新講座ができたりした。
http://www.nhk-book.co.jp/text/gogaku/2006autumn/index.html
http://www.nhk-sc.or.jp/gogaku/


テレビ講座は、どちらかというとエンターテインメントとして作られているので、楽に見れるが、その分、あまり勉強にはならない。
私は「おやつ」と呼んでいる。他で英語の勉強をやっている人が気分転換に見るのはいいが、これだけではほとんど勉強にはならない。
音読をさせてくれるテレビ講座はないことからもわかるように、トレーニングにはならないのである。


「テレビで留学! コロンビア大学英語講座」は全編英語なので、日常生活的なリスニング強化にはいい。だが、これだけやってもあまり力にならないだろう。週1回は少なすぎる。(まあ、同じのを何十回も見たり、先生のセリフを全部書き取ったりすれば別だが、そんなことができる人はほとんどいないだろう)
新しく始まる「まちかどリスニング」はどうなのかな? まだ見ていないので不明。


やはり、本気で勉強するなら、週3回あるラジオ講座をやらねばならない。


ラジオ講座は、一回15分。ほとんどの番組が週3回なので、週たったの45分。だが、密度が濃いので、15分が英会話スクールの1時間や2時間に匹敵する。
「基礎英語1」「基礎英語2」「レベルアップ英文法」という中学生レベル向けと、
「英会話入門」「英会話上級」というレベル別の総合英語学習番組、
「徹底トレーニング英会話」という例外的に週6回あるトレーニング番組、
「ビジネス英会話」という番組がある。

  • 中学レベル

「基礎英語1」「基礎英語2」は、英語をまったく習ったことがない人向けなので、大学を出ているような人にはまあ不要だろう。
「レベルアップ英文法」は、スキット(例文となる寸劇のこと)が、中学生ライフであることが難点だが、とてもよくできていて、英語が苦手な人が基礎をやり直すのに最適。
私も、飯を食べながらテキストなしで聞いていて、けっこう新しい発見があったりして勉強になっている。英語が苦手な人にオススメの番組。

  • 入門・上級

「英会話入門」は、講師が遠山顕氏になった(以前は中級や上級も担当していたので、聞いていた)。私が一番好きな講師で、とにかく内容が盛りだくさんで、楽しい。
ただ、入門といっても、遠山氏のスタイルは、「英語特有のやや特殊な表現を学ぶ」というものなので、とても勉強になるのだが、反面、単語を入れ替えるだけでいろいろな場面で使えるような汎用表現をたくさん学べるというわけではない。
他で基礎をちゃんと勉強している人向けの番組といえる。
本当に「入門」したいなら、「レベルアップ英文法」をやるべきだろう。
ただ、楽しく、いろいろな英語の能力を鍛えられるので、他の講座と組み合わせてやるのを強く推奨したい番組。


「英会話上級」は、まあなんとか英語は話せる、というレベルの人向けの番組。今期は、講師とアシスタントが上品なので、一番NHKの講座らしいかもしれない。でもネイティブが一人というのはさびしい講座だ。

  • ビジネス英会話

「ビジネス英会話」は、名前に反して、実質的に「英会話最上級」といえる。
以前は、違う講師が実践的なビジネス英語(商談の仕方とかプレゼンの仕方とか)を教えていたこともあったようだが、現在の講師である杉田敏氏のスキット(番組ではビニェットと呼ぶ)のスタイルは、「教養ある人たちが、職場で知的な雑談をしている」というもの。
本当にビジネス英語が必要な人が、手っ取り早く必要な言い回しが学べるということはぜんぜんない。


だが、普通の辞書にまだ記載されていないような新語(英辞郎には載ってるけど)、難易度の高いもったいぶった言い回し(ネイティブでも教養のない人は言えないのでは? って感じの)、スラング等のボキャブラリー強化がよくできていて、ネイティブの英語による解説もあって、大変勉強になる。
杉田氏の「つまりこういうことですね」という一言解説もツボをついていていい。
私は録音したのを止めては辞書を引き、というのを繰り返すので、15分番組をやるのに30分以上〜1時間ぐらいかかってしまう。

「徹底トレーニング英会話」は、日曜以外毎日放送があるという特殊な講座。旧称「レッツスピーク」 。
レベルは入門より難しく、上級より簡単、かな。
ただし、解説はほとんどなく、「理屈より練習して体で覚えろ」という感じ。
毎日ディクテーションコーナーがあるのがとてもいい。リスニングだけでなく、文法力も鍛えられる。(ディクテーションというのは、よく聴き取れなかったり、書き取る間に細かいことを忘れてしまっても、文法知識があれば補完できる。たとえば、三単元や複数形のsの有無などは、音からではなく、文法知識からでも書くべきかどうか判断できるのだ。そうしたミスや、スペルミスなどに答えあわせで気づけるので、文法力強化になる)

とにかく毎日教材としての英語にふれることができるのはよい。
だが、解説がないので、基礎力がない人にはつらい。これも他の講座と組み合わせてやりたいところ。
スキットもなんとなくつまらないとか、男女ネイティブ1人ずつが複数の配役をやるので(まんが日本昔ばなし方式だな)、時々キャラを混同してしまうのも欠点。


以前あった毎回のリスニングテストコーナーがなくなったのが残念。あれは個人的に、TOEICリスニングテスト対策(満点とった)に役立ったのだが。
(本当は番組の最後にあったのだが、最後だと解説済みでわかっている内容で意味がないので、私は録音して、このコーナーだけ最初に聞いていた。今期のは、木曜日の復習コーナーにあるので、月〜水を学習するのは木曜以降にやるという手もあるが、そういうことしてると挫折する原因になるしなー)


今年のこの講座で重視されているロールプレイコーナーは、英語をしゃべる機会がない人向けなのだろうが、退屈だ。これを2回もやるぐらいなら、他のことをやってほしいところ。
この番組だけリピートやロールプレイのブランク(学習者が発話するのを待つための沈黙)が長すぎるのもかったるい。私は2回言っている。
あと、テキストのイラストがあまりよくない。(「レッツスピーク」がよかっただけに残念)

  • 選び方

番組は、「6ヶ月コース」「12ヶ月コース」などとなっているが、単に「担当講師がその間は同じである」という意味で、別に必要な表現をまんべんなく教えてくれるわけではないので、いつはじめてもかまわない。
例外は中学生向けコース。「レベルアップ」も、1年かけて基礎をまんべんなく習得する。だが、多くの人には一度習ったことなので、別に途中から始めても困らない。


私(いちおうTOEIC 900点)は、今期は「入門」「ビジネス」をコアにしつつ、テキストなしの「レベルアップ」で完璧にシャドーイングなどをやって、「徹底」もやる、という感じ。
忙しかったら「徹底」や「レベルアップ」は省略したり、「ビジネス」は一時的に挫折したりするかも。


英語があまり得意でない人は、「レベルアップ」「入門」をやるといいと思う。余力があるなら「徹底」も並行してやるといいだろう。


いずれにせよ、レベル分けというよりも、講師の個性が強い番組群なので、お気に入りの講師を見つけるとよい。(つまり、とりあえず全部録音してみて、早送りしながらでもいいから、自分にあった講師とレベルの講座を見つける)

  • 録音方法

番組は、タイマー録音できるラジオを持っている人は少ないだろうから、ビデオとラジオをつないで録音(真っ暗な画面で音だけ録画)するとよい。
ちょっとだけ戻したり、削除するのが容易なHDDレコーダーが望ましい。(私はそうしている。チャプター機能で、聞き取れなかったところだけ何回も聞いてみるとかもできる)
ラジオをつけっぱなしにして、ヘッドホン端子に接続ケーブルを差込み、ビデオの外部入力端子(赤と白のコンポジット)につなげればよし。
接続ケーブルは、たとえば下記のもの。どちらか1個でOK。
http://www.amazon.co.jp/gp/product/B00008BA59/sr=1-3/qid=1159932667/ref=sr_1_3/250-6304573-5994635?ie=UTF8&s=electronics (5メートル)
http://www.amazon.co.jp/gp/product/B0009XZV0M/sr=1-6/qid=1159932667/ref=sr_1_6/250-6304573-5994635?ie=UTF8&s=electronics  (1メートルなので、ちょっと短すぎるか)
あとは、チャンネルを、上のケーブルを差し込んだ外部入力にして、予約録画をすればいい。

ポイントとしては、聞いた番組は消す。保存しておいてもいいが、どうせ聞きなおさないと思うし、後で面倒が増えて学習時間が減る。復習はテキストを読み直すだけで十分。

  • 個人的な要望

最後に、ラジオ講座オタ化してる私の、「こういう編成にしてくれたらいいのにNHK」という願望を。

    • 基礎1、基礎2、レベルアップ→そのまま(基礎1・2はぜんぜん聞いてないので知らんけど)
    • 入門→高本裕迅氏(内容は2006年前期の感じで、よく使う表現を一通りやるという、文字通りの入門番組。氏の上級はイマイチだったが、入門はとてもよかった。)
    • 中級→遠山顕氏(2005年の氏の中級のような感じで、あまりレベルにこだわらずに伸び伸びと。「英会話で楽しもう」みたいな感じのタイトルでもいいかも)
    • 上級→まあ、あってもなくてもよい。そのかわり、↓をやる。
    • 大人の知的英会話→杉田敏氏「ビジネス英会話」そのままの内容。あるいは場所をビジネスの現場に限定しない。
    • ビジネス英会話→実践的なビジネス英会話の内容に

という感じで編成してくれると理想的だと思う。

(この記事の続き→id:AYS:20061024)